13.11.18(Mon)

アントワープ最古 16世紀から続くカフェを支える日本人マダム

tend Editorial Team

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大聖堂にほど近い場所にあるカフェ。

大聖堂にほど近い場所にあるカフェ。

れんが造りの古い建物が現在でも息づいているベルギーの街は、石畳を散歩するだけでもメルヘンチック。ベルギーの街は昔から教会を中心に徐々に発展していった経緯があり、ベルギー第二の都市アントワープも、街の中心にある大聖堂の周囲にはヨーロッパらしい細く小さな路地が入り組んでいます。 この路地の一角に静粛に佇むのが、アントワープ最古のカフェ「クイントン マセイス」。ベルギー人と日本人マダムの夫妻が経営しています。
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入り口上の1565年と刻まれた古い石の看板が今でも残っている。

実に16世紀、1565年から続くこのカフェは、もともとは「’t Gulick(ギュリック)」というルクセンブルグの伯爵領の名のついたB&Bで、貿易で栄えたアントワープに訪れる商人たちが旅宿として利用したのが始まりだそうです。そのときの名残は入り口ドアの上にある古い看板からも見受けられます。 そして「クイントン マセイス」の名は、15〜16世紀にフランダース地方で活躍した画家の名前から来ているそうです。
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木のぬくもりに優しく包まれた店内は、一日じゅう観光客、地元客で賑わう。昔は奥のテーブル席に馬がつながれ、カウンターでは商人たちがわいわいビールを飲んでいたという。

美しい中世の建物の中の店内は、大きな梁の奥に構える暖炉、味のあるウッドテーブル、繊細な色彩の窓ガラスに囲まれ、暖かみのある落ち着いた雰囲気を漂わせています。この建物の権利はアントワープ発祥の大手ビールブランド「デ・コーニング」が所有し、その意向で現存維持が義務づけられているため改装は行われません。状態よく維持され、カフェは今も昔のまま。 店内に250年以上前からある、木でできた「TON(トン)」というコインを投げて穴に入れ点数を競い合うパブゲームは、現在でも客がビール片手に遊べるようになっています。