12.11.26(Mon)

ベルギーの伝統菓子を再構築、ブルージュの「ジュリエット」

tend Editorial Team

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赤い格子が目を惹くモダンな店構え。

赤い格子が目を惹くモダンな店構え。

ベルギーの首都ブリュッセルから北へ電車で1時間のブルージュは、国内でも有数の、歴史ある小さな街。観光客が多く訪れるこの街は古い街並と運河で有名ですが、ここには驚くほどたくさんのスイーツショップで溢れています。チョコレートはもちろん、キャンディー、マジパン、ビスケットなど数多くのスイーツ店がひしめき合い、まさにお菓子の宝庫。数あるスイーツ店の中でも、中心のマルクトにほど近く、人通りの多いヴォルストラートに構えるクッキーベーカリー「ジュリエット」はここブルージュの人気店です。

店中にあるクッキーは一部を除いて全て1キロ26.50ユーロ。12月5日の聖ニコラスの祭り前には特に混雑。

店中にあるクッキーは一部を除いて全て1キロ26.50ユーロ。12月5日の聖ニコラスの祭り前には特に混雑。

2009年オープンと比較的新しい店ながら、老舗に引けを取らず多くの客を惹き付けている理由のひとつが、その店作り。美しく盛られたクッキーがショーウィンドウを飾り、カウンターには40種の香ばしいクッキーが並びます。シャンデリアに赤、白、黒が基調のモダン部分と、木製の棚やカウンターのアットホームな雰囲気が上手く調和し、フレンドリーで足を踏み入れやすい店になっています。人気があるもうひとつの理由は、バラエティに富んだハイクオリティな焼きたてのクッキーが提供されていること。全てのクッキーは併設されているキッチンで常時焼かれ、店の奥でその様子を眺めることができます。

ナチュラル、ヴァニラ、ジンジャー、アーモンド、シリアル、マジパン入りと6種類のスペキュロース。

ナチュラル、ヴァニラ、ジンジャー、アーモンド、シリアル、マジパン入りと6種類のスペキュロース。

ベルギーやオランダで親しまれている代表的な伝統菓子の「スペキュロース」。これはサンタクロースの起源となった聖ニコラスのお祭りに振る舞われるお菓子で、シナモンや胡椒などのスパイスを小麦粉にまぜ、バター、卵、ミルクを加えて焼いた、日持ちのするクッキーです。スパイスのセレクトや分量などはメーカーによって異なりますが、ここジュリエットでは一般的なスペキュロースのレシピを改良し、独自にアレンジして様々なバリエーションのフレーバーを作っています。

アーモンド、シリアル、マジパン入りのものや、スペキュロースには必ずと言ってもよいほど含まれているシナモンを敢えて入ない代わりにジンジャーやヴァニラのみを加えた新しいタイプなど、自分好みの風味のスペキュロースを選ぶことができるのです。伝統が重んじられるベルギーでは、このように古くからあるお菓子を新しいレシピでアレンジするのは珍しいことです。

ジュリエット定番の大きなスペキュラースは1キロ20ユーロ。包装タイプは2つ入りで1パック3.7ユーロ。

ジュリエット定番の大きなスペキュラースは1キロ20ユーロ。包装タイプは2つ入りで1パック3.7ユーロ。

この薄くてサクサクとしたスペキュロースのほかに、大きくて厚くしっかりとした「スペキュラース」も。こちらは柔らかく、スペキュロースと比べると若干甘さが控えめで、中はふわふわとした食感にアーモンドが入っています。一般的なスペキュラースは主食になるくらいどっしりとしていますが、ジュリエットのものはお菓子として楽しめるようにアレンジされているのです。