13.08.19(Mon)

ブリジット・バルドーも愛した「サントロペのタルト」がパリに登場

tend Editorial Team

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天井も高い広々とした店内。サントロペの教会の写真が背景に。

天井も高い広々とした店内。サントロペの教会の写真が背景に。

パリ左岸のサンジェルマン・デプレ界隈に、南仏の港町・サントロペ発のパティスリー「ラ・タルト・トロペジエンヌ」がオープンしました。「タルト・トロペジエンヌ(サントロペのタルト)」は、ブリオッシュにカスタード風クリームを挟んだシンプルなお菓子で、パリでもブランジェリーなどで見かけることはありましたが、実は本家本元がこの「ラ・タルト・トロペジエンヌ」であることはあまり知られていません。さらにこのお菓子の起源は、実は女優のブリジット・バルドーに遡ることができるのです。 第二次世界大戦の終戦とともに、ポーランド出身のアレクサンドル・ミカさんがサントロペにやってきて、ブランジェリーをオープンしたのが、サントロペ店の始まりです。ポーランドのレシピにインスピレーションを得たお菓子も置いていて、現在のタルト・トロペジエンヌの原型となるものを、「クリーム・ガトー」という名前で出していたそうです。
キャプション2

(上)本家本元の誇りがうかがえる。/(下)2階がイートインコーナーに。

そして、1955年。ブリジット・バルドーを世界的なセックスシンボルとして有名にした映画『素直な悪女』のロケが、サントロペの町で行われミカさんはその撮影中のケータリングを担当することになり、そしてデザートにその「クリーム・ガトー」を出しました。 ふかふかとしたブリオッシュにカスタード風クリームをたっぷりといれたそのお菓子は、映画『素直な悪女』の雰囲気にもうってつけの、官能的でグルマンな味わいだったのでしょう。撮影班からひときわ人気を集めて、毎回注文が入っていたそうです。もちろんブリジット・バルドー本人もそのお菓子を気に入って、ミカさんにちょっとした助言をします。「このデザートに名前をつけてあげないといけないわね。『サントロペのタルト』ではどうかしら?」 それからミカさんは、「ラ・タルト・トロペジエンヌ(サントロペのタルト)」と名前を決め、商標登録も済ませたのでした。 現在のオーナー、アルベール・デュフレーヌさんは30年ほど前からミカさんとともに働き、ミカさんの跡を引き継ぎました。「ラ・タルト・トロペジエンヌ」のレシピももちろん引き継いでいますが、シンプルなレシピのなかにも、ちょっとしたシークレットがあるとのことで今でも門外不出だそう。