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15.12.01(Tue)

欧州のアパートメントをお手本に家づくりをしてみました!

高沖清乃

高沖清乃 Ca-sun編集長・ニンプス発行人

2012年~子供2人を連れて全国25カ所を旅し、2015年は家を捨て3ヶ月間の子連れノマドワーカーとして世界をめぐる旅へ。現在は長野県伊那市へ移住し、都内とのデュアルライフ。

“暮らすような旅”ができると人気のAirbnbを使って、子連れでヨーロッパ6都市を巡る旅をしました。6つの都市を回るうちに、欧州アパートメントのインテリアや暮らし方にインスパイアされ、ついに自宅もヨーロッパのアパートメント風に!Airbnbでの旅は、家づくりやリフォームのお手本としてもおすすめです。

◆キッチンはおしゃれでコスパもよい「IKEA」

フィンランドのヘルシンキで出会ったアパートメントには、さすが北欧、お隣スウェーデン生まれのIKEAのキッチンが入っていました。どんなお料理でもどーんとこい!と言わんばかりの迫力とステンレスの存在感。天板は無垢材で温かみがあり、多少の手入れは必要なものの、使うほどに良さが出てくる素材感です。このキッチンに一目ぼれして、1週間の滞在中は外食をせずにこのキッチンで食事の準備をしていました。

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ヘルシンキのアパートメントで出会ったIKEAのキッチン。


そこで帰国後、ちょうど建築中だった我が家のキッチンもと、さっそくIKEAに相談してみました。IKEAのキッチンは、天板や扉の色や素材を数多くの種類から選ぶことができます。引き出しやシンクは決まった幅(60cmとか80cm)から選んで組み合わせます。初めてのキッチン作りで不慣れな私は、IKEAのスタッフのかたに相談に乗ってもらい、組み合わせ方を決定しました。結果、ヘルシンキでみたキッチンを再現することに成功!

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日本のIKEAで決めたキッチン。ステンレス以外の扉も多数あります。


打ち合わせの手間や、組み立ての大変さはありますが、組み立ては専門の施工業者さんに依頼することもできますし、我が家の場合は地域の家具職人さんに依頼して、とてもきれいに仕上げていただきました。意外だったのは価格。国産のシステムキッチンとIKEAキッチンを比べると半額以下で同程度の仕様の物を作ることができました。食洗器やオーブン、組み立てを依頼した費用を含めても、一般的なシステムキッチンよりぐんとリーズナブルです。キッチンを検討中のかたは、一度IKEAも見学してみてはいかがでしょう。意外な発見があるかも!

◆欧州ではまった、「石」の魅力

ヨーロッパのアパートメントで印象的だったのは、室内にたくさんの「石」が使用されていること。とくにエストニアの首都タリンで過ごしたアパートメントは、石の存在感が印象的な物件でした。

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エストニアのタリンで4日間滞在したアパートメント。


ごつごつとした手触りや微妙な色合い、光の当たり方などにすっかり魅了されてしまい、我が家にも石を取り入れることに。キッチンの壁にずらっと石を入れてみました。多少の油はねなどがあっても、石ならへっちゃら。掃除の手間もぐんと減らせそうです。

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キッチンにどーんと石を配置してみました。


◆ヴェネツィアの物件が教えてくれた、アンティークのある暮らし

ヴェネツィアで7日間滞在したアパートメントは、アンティーク家具がたくさん。見ているだけでもわくわくするインテリアでした。
これまでアンティーク家具というと、重厚なイメージでもありますし、日本の建築には似合わないかな?とか、子どものいる家庭では手入れや扱いが難しいかも、という印象があったのですが、ヴェネツィアの物件に滞在して考え方が一変。アンティークだからといって特別な扱いをするのではなく、日常にごく普通に大切に使えば大丈夫とわかりました。ヨーロッパの石の素材ともよく似合っていたのが印象的。

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ヴェネツィアのアパートメント。家主さんが集めたアンティーク家具がたくさん。


今回、我が家は、私が幼いころに過ごした実家を建て替えたのですが、旧家の解体の際にいくつかの古い家具が目に留まりました。聞けば、もともと木こりだった祖父が山で切った木を家具職人さんにお願いして作っていただいたた家具なのだそう。

ちいさな食器いれと、私が使っていた机、そして祖母の鏡台。この3つを残すことにしました。はじめは、新しい家と古い家具のバランスが取れるかどうかと迷いもありましたが、ヴェネツィアのアパートメントをお手本に配置をトライ。石素材と合わせたり壁の色に変化を付けるなどして、アンティークと家をなじませてみました。スチールやステンレスとも意外と相性がよいものですね。

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祖母の代で作った食器いれ、まさか息子たちも使う日がくるとは!


◆壁に黄緑!は、さすがの北欧センス

IKEAのキッチンがあったヘルシンキのアパートメントには、もうひとつ真似したくなるアイデアがありました。それは、イエローグリーンとホワイトの壁。黄色すぎずグリーンすぎずの絶妙な色合いで、邪魔にならないながらも大胆な大きさを塗られていました。子どもとの暮らしが明るく華やぎつつも、子どもっぽくなりすぎない不思議な空間です。

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壁、床、テーブル、イスの組み合わせが絶妙。北欧センスはやっぱりすごい!


ちょっと上級テクニックとは思いましたが、壁はいざとなれば塗り直しもできるので思い切って我が家もトライ。黄色すぎずグリーンすぎずのしっくりくる色合いを求めて、何度も色のサンプルをもらいました。これぞ、ヘルシンキスタイル!という色合いが完成。
ちなみに、我が家の場合ですが、壁の色は白でもほかの色でも費用は同じでした。同じなら遊ばないとソン!かも。

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リビングの壁のうち、1か所をイエローグリーンに


◆極寒長野に、欧州の空調を

設備にもひとつだけ、欧州スタイルを取り入れてみました。それは、暖房装置。ヨーロッパで8つのアパートメントに滞在したのですが、そのうち7つはおなじ暖房装置が使われていました。日本的に言うとパネル型の輻射暖房ということになるのだそう。ちょっとわかりにくいのですが、たとえばこちらはヘルシンキの物件。左側の窓の下に見えているのが暖房装置です。

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左側の縦のラインがパネル式暖房。


北欧ヘルシンキで暖房はこれだけ。最初は「大丈夫~?」と怪しがっていましたが、これが暖かさバツグン。パネルの中の配管にお湯(正確には不凍液)が流れているだけの、床暖房のようなスタイルなので、火を使わず火事の心配がありません。お湯の温度もやけどをするほど熱くないので子どもが触っても大丈夫。火を使わないので空気の汚れや乾燥もありません。と、パーフェクトな使い心地。ローマもフィレンツェもタリンでも、ヨーロッパ中でこの暖房が使われている理由に納得です。

我が家がある長野県伊那市も、降雪量こそ少ないものの気温の低さはなかなかのもの。フィンランドやエストニアで暖かさ実証済みの暖房を使わない手はありません。調べてみたところ、日本にも同じ仕組みの暖房の取り扱いがあったので思い切って導入してみました。夏は別途クーラーを入れる予定ですが、暖房はこれのみで冬を乗り切れそうです。
この暖房、コスパ計算はまだこれからですが、これまでと同様のコスト内で収まるようなら、日本でももっと広がってよいような気がします!

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中のお湯は灯油で温めています。電気で温めるタイプもあるのだそう。


欧州と日本では、気候や文化も違いますし、手に入れられる素材も異なるので、何もかもそっくりマネをすることはできませんが、インテリアやライフスタイルのヒントにしてみると予想以上の発見がありました。旅という目的で活用したAirbnbでしたが、まさに“暮らすような旅”になるので、家づくり前の見学としても最適。見るだけと暮らしてみるのとでは、知りうる情報量もまったく異なります。国内にも真似したくなる物件が多数。家づくりの下準備としての旅も素敵ですね。