本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
「俺は千円カットなのに」美容院代にうるさい夫
2ヶ月に一度、私にとって唯一の楽しみである美容院。
カットとカラー、トリートメントをして、心身ともにリフレッシュして帰宅した日の夜のことです。
上機嫌な私を見た夫は、レシートをチェックするなり眉をひそめました。
「1万5千円!? たかが髪を切るだけで? 俺なんか千円カットで済ませてるのに、無駄遣いにも程があるだろ!美容院代使いすぎだ!」
夫は普段から節約にうるさく、私の出費には厳しく目を光らせています。
「接客業なんだから身だしなみは必要よ」
と説明しても、
「そんなの家で自分で染めればいい」「短く切れば行く回数減るだろ」
と聞く耳を持ちません。
「来月からは美容院禁止な。俺が家計を管理するから、カードの明細を全部見せろ」
そう言って、夫は私のスマートフォンを取り上げ、カードの利用履歴アプリを勝手に開き始めました。
しかし、それが彼にとって命取りとなったのです。
「この『魔法石』って何?」明細に並ぶ不審な請求
「おい、なんだこの……えっ?」
私の明細を見て説教するはずだった夫の顔が、みるみるうちに青ざめていきます。
実は、私たちは家族カードを使っており、アプリでは夫の利用履歴も見ることができるのです。
私は夫の手からスマホを取り返し、画面を指差して冷ややかに言いました。
「ねえ、あなた。私の美容院代が『無駄』って言うけど……この『ゲーム内課金 12,000円』が、今月だけで5回もあるのはどういうこと?」
そこには、夫がハマっているスマホゲームの課金履歴がズラリ。
「魔法石」やら「限定ガチャ」やらの購入履歴で埋め尽くされており、合計額は私の美容院代の数倍にのぼっていました。
「い、いや、これは……強くなるために必要な投資というか……」
「私の美容院代は2ヶ月に一度の1万5千円。あなたのゲーム代は毎月6万円。どっちが無駄遣いか、小学生でもわかるわよね?」
ぐうの音も出ない正論を突きつけられ、夫は借りてきた猫のように黙り込んでしまいました。
それ以来、夫は自分のお小遣いの範囲で細々とゲームをするようになり、私の美容院代に文句を言うことは二度となくなりました。
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