ジャン=フランソワ・ピエージュが待望のパティスリーをオープン

店に並ぶパティスリーは、マカロンやエクレア、タルト、ケーク類などクラシックなパティスリーばかりですが、食べるととても軽やかな味でモダンな印象です。また、伝統的なパティスリーを現代に解釈して、新たな発見をもたらしてくれるのがとても楽しく感じました。 たとえば、四角く仕上げた『ヴェネチエンヌ』。軽やかに仕上げられたパン・ド・ジェーヌに、ローズのプラリネキャラメルソースがかけられていて、卵の味わいが仄かに香る生地にキャラメルソースのバランスが絶妙でした。輪状のカシスとバイオレット風味のケーク『トゥルージエンヌ』（スミレのコンフィズリーで知られるフランス南西部トゥールーズにちなんで命名）も上品で繊細。
また、チョコレート使いもとても上手。『タルト・オ・ショコラ』では、パート・シュクレにチョコレートソースを入れてありますが、その中にさくさくとしたプラリネクリームを閉じ込めているという驚き。その見た目もなんとも豪華です。 チョコレートの生菓子の、ジンジャー＆オレンジ＆チョコレートも繊細な味わい。チョコレートムースにジンジャーのクリームとオレンジのピュレを閉じ込めた軽やかさが素晴らしく、チョコレートの重さをまったく感じない、ピュレとの組み合わせはまるでデザートのようです。 そのほかヴィエノワズリーも豊富で、プラリネクリーム入りのブリオッシュもグルマンな味わいです。こちらのヴィエノワズリーはピエージュのホテルでも提供されているそう。またボール状のチョコレートは、ガストロノミーレストランのディナーの後に皆さんに配るプレゼントにもなっています。念願のパティスリーが完成したことで、ピエージュの世界がさらに深く楽しく広がっています。

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