
食品の値上げラッシュどうなるか
来月7月、食品の値上げが2105品目に達することが明らかになりました。これは前年同月比の約5倍。これほどの値上げラッシュは、2022年以降の“物価の波”の中でも最大級とも言える規模です。
とくに注目すべきは、「調味料」だけで1445品目と、群を抜いて多い点です。香辛料、だし、つゆ、ドレッシング、味噌など——普段の食卓を支える“縁の下の力持ち”が一斉に値上げされる形となり、家計への影響は避けられません。
値上げラッシュの背景は?
今回の値上げの理由には下記要因が重なっております。
原材料(農産物・香辛料など)の価格高騰
円安による輸入コストの増加
電気・ガスなど光熱費の上昇
生産・輸送コストの上昇
天候不順による供給不安
さらに、今後11月までに値上げ予定の食品はすでに1万8000品目を突破。すでに2024年の値上げペースを大きく上回っており、「2025年は生活防衛の年になる」と専門家は指摘しています。
なにが値上げされる?注目品目
7月に値上げされる主なカテゴリはこちら:
調味料(1445品目)
⇒ しょうゆ、みそ、めんつゆ、だしの素、カレー粉など
酒類・飲料(206品目)
⇒ コーヒー、清涼飲料、アルコール類など
菓子(196品目)
⇒ チョコレート、ガム、スナック類など
加工食品(117品目)
⇒ パックご飯、レトルトカレー、パスタソースなど
「安定価格」と思われていた基礎食品にもじわじわと影響が及んでおり、消費者にとっては“気づけば高くなっていた”という形で打撃がやってきます。
生活を守る「3つの知恵」
値上げに抗うことはできませんが、「備える」ことはできます。そこで、私たちが日々の暮らしの中でできる対策を3つご紹介します。
① 調味料は“まとめ買い+日持ちで選ぶ”
今のうちに価格が据え置きのものをチェックして、賞味期限の長い調味料はまとめ買いしておきましょう。塩・砂糖・しょうゆ・だし系は冷暗所での保管ができ、災害備蓄にもなります。
② 「自家製だれ」「手作りだし」で節約にチャレンジ
めんつゆやドレッシングは、家にある調味料を組み合わせて手作りも可能です。
たとえば「しょうゆ+みりん+かつおぶし」で簡単めんつゆ、「酢+砂糖+ごま油」で中華ドレッシングなど。ちょっとした節約術が、結果的に月数百円〜数千円の違いになります。
③ “特売日”を味方に!アプリで底値を見極める
地域のスーパーの特売情報を見逃さないよう、チラシアプリや公式LINEを活用しましょう。日によって調味料・加工食品が安くなることも。数店舗の“底値データ”を把握しておくと、買い時が見えてきます。
「節約だけじゃない」気持ちの持ち方も大切に
値上げ続きの日々は、気持ちが沈みがちになります。でも、これは“我慢合戦”ではありません。
「手作りしてみたら楽しかった」「昔ながらの和食に挑戦してみた」「冷蔵庫の食材をムダなく使えた」など、生活の質を高める工夫を“遊び心”とセットで取り入れるのが、長続きのコツです。
今後も、原材料価格や天候不良、円相場の影響などから、食品の値上げは断続的に続くと見られています。
「今だけの話」ではないからこそ、家計簿アプリや節約レシピ、買い物ルーティンの見直しなど、小さな備えが大きな安心に繋がる時代です。
自分の生活スタイルに合った「値上げサバイブ術」、今日から少しずつ始めてみませんか?