tend Editorial Team

2025.08.11(Mon)

【広島平和記念資料館】「米国を非難するためではない」外国人旅行者が明かす『本当の想い』とは?

トリップアドバイザーより引用

 

広島に原子爆弾が投下されてから80年の時が経ちました。広島市の中心部に佇む「広島平和記念資料館」には、今もなお、世界中から多くの人々が足を運び続けています。

私たちは、この場所を訪れる外国人観光客が、一体何を感じ、何を考えているのか、本当に知っているでしょうか。

「日本の被害だけを強調しているのでは?」「反米的な感情を抱かせるのでは?」そんな先入観を抱く人も、もしかしたらいるかもしれません。

世界最大の旅行プラットフォーム「トリップアドバイザー」には、彼らの生々しい感想が数多く寄せられています。

そのリアルな声を調査したところ、私たちの想像を遥かに超える、深く、そして未来に向けられた彼らの眼差しが見えてきました。

 

「義務であり、必見」― なぜ彼らは広島を目指すのか

まず驚かされるのは、多くの外国人観光客が、この資料館を単なる「観光地」として捉えていないことです。

彼らの言葉からは、強い使命感のようなものが伝わってきます。

 

「Don't go to Japan without seeing this museum.」(アメリカ・カリフォルニア州からの観光客) (この博物館を見ずして日本に行ってはならない。)

「This is one of those places (like Auschwiz) that everyone should visit.」(イギリス・ロンドンからの観光客) (ここは(アウシュヴィッツのように)誰もが訪れるべき場所の一つだ。)

「It should be mandatory to visit this museum!」(スペイン・マンレサからの観光客) (この博物館を訪れることは義務教育にすべきだ!)

 

彼らにとって、広島を訪れることは、日本の文化に触れること以上に、「人類の歴史の重要な一点」に立ち会うという意味合いを持っているようです。

その言葉の重みからは、エンターテイメントとしての観光とは一線を画す、真摯な姿勢がうかがえます。

 

「これは米国を非難するためではない」彼らが受け取った“本当のメッセージ”

今回の調査で、最も核心的だったのがこの視点です。

一部で持たれがちな「反米的な施設」というイメージとは全く異なるメッセージを、彼らは受け取っていました。

 

「The narrative is not about blaming USA for dropping the bombs. It is, instead, about let this not happen anywhere again.」(香港からの観光客) (ここでの物語は、爆弾を投下したアメリカを非難することではない。そうではなく、このようなことを二度とどこでも起こさせない、ということだ。)

「But the focus is not on shaming and blaming. The museum is committed to encouraging peace.」(アメリカ・カリフォルニア州からの観光客) (しかし、焦点は誰かに恥をかかせたり非難したりすることにはない。この博物館は平和を促進することに尽力している。)

 

国籍や歴史的背景を超え、この資料館が発する「過去への憎しみ」ではなく「未来への誓い」という普遍的なメッセージを、彼らは驚くほど正確に読み取っているのです。

これは、私たち日本人が改めて認識すべき、非常に重要な点かもしれません。

 

「心が張り裂けそうだった」国境を越える“個人の物語”への共感

では、なぜ多くの人がここで涙を流すのでしょうか。

その源泉は、国家間の対立の歴史ではなく、一人ひとりの「個人の物語」にありました。

 

「The focus of the museum is really on individual people and their stories, with cases of their belongings, clothing, and telling their personal stories.」(アメリカ・アリゾナ州からの観光客) (この博物館が本当に焦点を当てているのは、個々の人々とその物語であり、彼らの遺品や衣服の展示ケース、そして個人の体験談だ。)

 

焼け焦げた三輪車、血の付いた衣服、そして「千羽鶴の少女」として知られる佐々木禎子さんの物語。

政治やイデオロギーを超え、何の罪もない個人の日常が、一瞬にして奪われたという事実。

その生々しい遺品や写真が、国境を越えて人々の心を打ち、「I cried and I was not alone.(私は泣いた。そして、一人ではなかった)」という共通の感情を呼び起こしているのです。

 

賞賛だけではない。彼らの“厳しい視点”と“リアルな課題”

もちろん、すべての口コミが称賛一色というわけではありません。鋭い指摘も存在します。

 

「they neglect to explain the context of the bombing. (中略) Japan as a whole ignores its participation in WWII and everything they did wrong.」(アメリカ・ニュージャージー州からの観光客) (彼らは原爆投下の文脈を説明することを怠っている。(中略)日本は国全体として、第二次世界大戦への参加と、自らが犯した過ちを無視している。)

 

なぜこの悲劇が起きたのか、という歴史的背景(第二次大戦における日本の役割)の説明が欠けている、という厳しい視点です。

これは、私たちが真摯に受け止めるべき意見でしょう。

また、現実的な問題として、ほぼ全ての人が「深刻な混雑」を挙げています。「so packed you could only shuffle between areas(あまりに混んでいて、すり足でしか移動できなかった)」という声もあり、ゆっくりと展示を見るのが難しい状況もあるようです。

 

まとめ:広島は、全人類にとっての「聖地」だった

調査の結果、外国人観光客は広島平和記念資料館を、単なる悲劇の展示場所としてではなく、「過去を学び、未来の平和を誓うための、全人類にとっての聖地」として捉えていることがわかりました。

彼らは、特定の国を非難するためにここを訪れるのではありません。一人ひとりの犠牲者の声に耳を傾け、二度と同じ過ちを繰り返さないという普遍的なメッセージを受け取りに来ているのです。

日本人である私たちは、彼らのように深く、この場所と向き合えているでしょうか。80年という節目に、改めてこの場所を訪れ、その声に耳を傾けることは、非常に大きな意味を持つはずです。

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