「えっ、嘘でしょ?」満員電車で化粧を始める女性。周りが迷惑する中、注意したのは意外な人物だった
満員電車での出来事
満員電車での「まさか」のドラマ。
それは、「人は見かけによらない」と痛感させられた瞬間でした。
あれは、私が仕事の移動で電車に乗っていた時のこと。
車内は身動きすらままならないほどの混雑ぶり。誰もが窮屈さに耐え、じっと目的地に着くのを待つ静まり返った時間。
そんな中、突如として漂い始めた異臭。
ふと横目に映ったのは、信じられない光景でした。
40代と思しき女性がバッグからコンパクトを取り出し、あろうことかファンデーションを塗り始めたのです。
「えっ、嘘でしょ?」
揺れる車内で器用な手つき。
しかし、問題はそこではありません。
彼女がパフを叩くたび、空調の風に乗って舞い散る微細な粉。
「ケホッ、ケホッ……」
「ゴホッ……」
近くにいた数人の乗客が、たまらず咳き込みました。
明らかにその粉を吸い込んでしまった様子。私の喉の奥もイガイガし始め、こみ上げる不快感。
それでも、メイク中の女性は我関せず。 鏡に映る自分に夢中で、周りの迷惑など全く眼中にない態度。
周囲からは無言の「やめてくれ」という視線。
しかし、直接注意する勇気を持つ者は誰もおらず、ただ重苦しい空気が流れるのみ。
注意した意外な人物
その沈黙を破ったのは、当時流行していた「ヤマンバメイク」のギャルでした。
真っ黒に焼いた肌、目の周りを白く縁取ったド派手なメイク。
正直、私も最初は「うわ、すごい格好だな」と警戒していたその彼女。
しかし、彼女はメイク中の女性を真っ直ぐに見据え、はっきりと言い放ちました。
「ねえ、ちょっと。他人の迷惑考えなよ」
一瞬で張り詰める緊張感。
注意された女性はパフの手を止め、信じられないという顔でギャルを睨み返します。
「はあ?なによあんた」
その表情が雄弁に語る侮蔑。
『なんであんたみたいな見た目の子に、私が説教されなきゃいけないのよ』 鼻で笑い、何か言い返そうとしたその時です。
咳き込んでいた人たちを含め、周囲の乗客全員が、無言でギャルの言葉に深く頷きました。
『そうだ、その子の言う通りだ』
『よく言ってくれた!』
聞こえてくるような、圧倒的な「同意」の熱量。
自分以外、全員が敵。その事実に気づいたのでしょう。
「……っ」
急に顔を赤くし、いたたまれなくなった女性。
化粧道具を慌ててバッグに押し込むと、人をかき分け、逃げるように次の駅で降りていきました。
まだ、メイクは途中だったはずですが……。
扉が閉まり、走り出す電車。 車内に広がったのは、安堵の空気と、あの子への感謝。 私は心の中で、彼女に盛大な拍手を送りました。
派手なヤマンバメイクの下にあった、誰よりも常識的で勇気ある素顔。
本当にカッコよかったあの時の彼女に、改めて感謝を伝えたいですね。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、50代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














