
「え、それもセクハラなの?」
職場や学校で、何気なく投げた言葉や視線。
でも相手からすれば、それが「嫌だった」「怖かった」というケースが今も後を絶ちません。
しかも最近増えているのが、「悪気のないセクハラ」。
本人は気づいていない。でも、確実に相手を傷つけている。
そんな“無自覚な加害”が問題になっています。
よくある「つもりハラスメント」
以下のような発言、身に覚えはありませんか?
「今日の服、なんか色っぽいね」
「○○さんって結婚してるの?いい年齢だよね」
「男なのに泣くなよ」
「新卒は飲み会で盛り上げ役ね!」
→ これらはすべて、身体・性・年齢・役割への固定観念に基づいた発言です。
それが冗談であっても、「言われた側の受け取り方」が優先されます。
問題の本質は“力の差”にある
セクハラが発生しやすいのは、「力関係」がある場です。
上司⇄部下
教師⇄生徒
面接官⇄応募者
クライアント⇄取引先
たとえ相手がその場で笑っていても、それが「我慢の笑顔」とは限りません。
「ハラスメントをしない人」がやっていること
相手との距離感を尊重する
→ 親しさの有無ではなく、立場や場面で判断。
身体的・性的な話題を避ける
→ たとえ褒め言葉でも“外見”ではなく“行動”を。
「嫌だったら言ってね」を言わない
→ 相手に判断を委ねるのではなく、言われる前にやめる姿勢を。
“自分は大丈夫”と思わない
→ 誰でも、無自覚に加害者になり得ると認識する。
指摘する側の苦しさも知ってほしい
セクハラは、被害を受けた人が声をあげても「過敏すぎ」「被害妄想」と処理されがち。
だからこそ、「された側が我慢する空気」が生まれ、繰り返されてしまう。
指摘される側のショックよりも
言えなかった側の傷の方が深いこともある
まとめ:「無意識のアップデート」が、空気を変える
セクハラの問題は、「モラル」ではなく「構造」です。
多くの人が“やってしまう前提”で学ぶことが、防止につながります。
「自分も間違うかもしれない」
「だから、日々アップデートしよう」
その意識が、職場や学校の空気を変えていきます。