聞く耳を持たない義母
こんにちは。これは私が先日体験した、義母との冷や汗が出るような、でも夫の愛を感じてスカッとした出来事です。
あの日、生後半年の娘が少し熱を出していました。
幸い機嫌は良かったのですが、赤ちゃん用の冷却シートとイオン飲料のストックがないことに気づき、私は焦りました。
仕事が休みだった夫が
「俺が抱っこして見てるから、今のうちに走って買ってきなよ」
と言ってくれたので、その言葉に甘えて近所のドラッグストアへ。
娘のために必要なものをカゴに入れ、大急ぎで会計を済ませました。家を出てから帰宅するまで、わずか15分ほどの出来事です。
「ただいま、急いで買ってきたよ」
そう言いながら鍵を開け、玄関に入った瞬間でした。
目の前に仁王立ちしていたのは、なんと近所に住む義母だったのです。
アポなし訪問はいつものことですが、この日はタイミングが悪すぎました。
「ちょっとあなた!子どもを置いてどこ行ってたの?」
義母の鋭い声が響きます。
私は驚きつつも、
「娘の熱が上がってしまって、必要なものを買いに……」
と説明しようとしました。
しかし、義母は私の言葉を遮ってまくし立てます。
「言い訳しない!熱があるなら尚更でしょう。病気の子を置いて母親が外出するなんて、私の時代じゃありえなかったわよ!母親の自覚が足りないんじゃないの?」
私が手に持っている袋の中身が、自分のための娯楽品ではなく娘のための看病グッズであることなど、確認しようともしません。
「かわいそうな孫ちゃん」
「これだから若い人は」
と、玄関先で説教はヒートアップするばかり。
悔しさと、娘が心配な気持ちで、私は泣きそうになってしまいました。
夫の気遣い
その時です。
「母さん、いい加減にしろよ」
寝室から夫が静かに、しかし怒りを押し殺した低い声で出てきました。
夫は私の肩を抱き寄せ、義母を真っ直ぐに見据えて言いました。
「俺が頼んだんだよ。必要なものを買いに行ってもらっただけだ。それより、そんな大声出したらやっと寝ついた娘が起きるだろ。今日は帰ってくれ」
普段は温厚な夫の、今まで聞いたことがないほど冷ややかな声。
義母は
「あら、私は孫ちゃんのために……」
とモゴモゴ言い訳をしていましたが、夫の「帰ってくれ」という毅然とした態度に気圧され、逃げるように帰っていきました。
その後、夫は
「嫌な思いさせてごめんな。すぐに守ってやれなくて」
と私を気遣ってくれました。
理不尽な義母の態度には参りましたが、夫が一番の味方でいてくれることの心強さを再確認できた、忘れられない出来事です。
夫婦の絆が深まったという意味では、結果オーライだったのかもしれません。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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