誰もいないはずなのに…「退職」を知っていた理由
これは、私が勤めている歯科医院で実際に起こった、思い出すだけで背筋が凍るようなエピソードです。
そのドクターが新しく入社してきた当初、院内の雰囲気はとても良好でした。
愛想が良く、物腰も柔らか。スタッフの間でも「優しくて良い先生が来てくれたね」と評判だったのです。
しかし、関わりが増えるにつれて、私は言葉にできない「違和感」を抱くようになりました。
最初の異変は、私の退職に関する話題でした。
私は年度末に結婚を控えており、いわゆる「寿退社」を予定していました。
そのことは院長と、特に信頼している数人のスタッフにしか伝えていません。
新しく来たその先生にはまだ話していなかったのですが、ある日突然、彼から「退職するんですか?」と声をかけられたのです。
驚いて「はい、そうですが……誰から聞きましたか?」と尋ねると、彼は平然とこう答えました。
「いや、誰かと話しているのが聞こえた気がして」
その時、私が退職の話をした相手は別室におり、周りには確実に誰もいなかったはずなのです。
一体、彼はどこで私たちの会話を聞いていたのでしょうか。
私の足元に伸びてきた「手」
次にゾッとしたのは、受付での出来事です。
突然先生がやってきて「封筒を1枚もらえますか?」と言いました。
私が「いいですよ」と答えるよりも早く、先生の手は迷いなく「私の足元の棚」へと伸びていました。
そこは、受付に座っている私にしか分からないような死角にある備品置き場です。
パッと見て分かる場所ではなく、ましてや新人の先生が把握しているはずのない場所でした。
まるで、普段から私の動きをじっと観察していたかのような慣れた手つきに、私は恐怖を感じました。
明らかになった過去と、耳を疑う「お願い」
それ以来、私は意識的に彼と距離を置くようにしました。
すると後日、他のスタッフから衝撃的な事実を聞かされることになります。
その先生は以前の職場でも、若い女性スタッフに執拗に手を出そうとしてトラブルを起こしていたというのです。
そんなある日、彼からさらに理解しがたい言葉を投げかけられました。
「僕にダメ出しをしてください」 なんの前触れもなく、真顔でそう言われたのです。
のちに知ったことですが、彼はかなりのロリコン気質で、マッチングアプリでも若い女性ばかりを追いかけていたそうです。
私への「ダメ出しのお願い」も、彼なりの歪んだアプローチだったのかもしれません。
私は無事に退職できましたが、今でも時々考えてしまいます。
「あの医院のどこかに、隠しカメラや盗聴器が仕掛けられていたのではないか……」と。
あの時感じた「モヤモヤ」の正体は、今も分からないままです。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














