
政治の師が放った逆説の正当化論
衆議院選挙で20回連続当選という金字塔を逃し、政界の表舞台から退いたはずの小沢一郎氏が、再び世間を騒がせています。21日、自身の事務所公式SNSや動画配信を通じて、参議院での首相指名選挙における一部議員の行動を擁護しました。問題となっているのは、中道改革連合と立憲民主党、公明党の3党が中道の小川淳也代表に投票する方針で一致していたにもかかわらず、小沢氏に近い5人の議員が独自の行動を取った件です。
参院の1回目投票において、青木愛氏や羽田次郎氏ら5名の議員は、党の方針に反して水岡俊一氏に票を投じました。この足並みの乱れに対し、永田町界隈やネット上では造反ではないかとの批判が噴出しています。しかし、小沢氏はこれらの声をばかげたことと一蹴。中道と立憲が合併する見通しもない現状では、自党の代表を推すのが筋道であると持論を展開しました。決選投票では協力したのだから文句を言われる筋合いはないという、いかにも剛腕と呼ばれた政治家らしい、強引とも取れる理屈です。
SNS上では、この小沢氏の主張に対して厳しい視線が注がれています。
『約束を守れない組織が政権を担えるはずがない』
『結局は自分の影響力を誇示したいだけの身勝手な論理に聞こえる』
『落選してもなお院外から院内を操ろうとする姿には呆れるばかりだ』
『これこそが古い政治の典型であり、有権者が求めている変化とは真逆だ』
一方で、小沢氏の徹底した筋を通す姿勢に理解を示す声もわずかに見られます。
『妥協ばかりの野党共闘に一石を投じた意味では評価できる』
『党のアイデンティティを守るという点では小沢氏の言う通りだ』
しかし、ビジネスの現場や組織運営の常識に照らせば、事前の合意を公然と破る行為が信頼失墜を招くのは明白です。小沢氏は後輩議員への責任として政治活動を継続すると宣言していますが、その引き際の見極めも含め、世論との乖離は広がる一方に見えます。老兵は去らず、ただ論陣を張るのみといった様相を呈していますが、この頑なな姿勢が野党第一党の足かせにならないか、危惧する声は止みそうにありません。
今回の騒動は、単なる一票の行方以上に、日本の野党が抱えるガバナンスの欠如と、長老支配の根深さを露呈させた形となりました。民主主義のルールよりも身内の論理を優先させる手法が、果たしてこれからの時代に通用するのか。
有権者の審判はすでに下されているはずですが、小沢氏の辞書に引退の二文字が書き込まれる日はまだ遠いようです。














