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2026.10.16(Fri)

「遊園地まで10キロくらいでしょ、歩いちゃおうか」バスが走らない平日に歩いた私たちが、男性から聞かされた現実

「遊園地まで10キロくらいでしょ、歩いちゃおうか」バスが走らない平日に歩いた私たちが、男性から聞かされた現実

バスが来ない駅で思いついた、無謀な計画

大学生のころ、同じ大学の友人と、田舎にある遊園地へ出かけたときのことです。

授業のない平日で、天気もよく、私たちは朝から遊園地へ行くのを楽しみにしていました。

最寄り駅からはバスが出ていると事前に調べていたので、移動については何も心配していませんでした。

ところが、駅に着いてバス停へ向かうと、誰も待っていません。

不思議に思って時刻表を見直すと、私たちが調べていたのは休日のダイヤだったのです。

慌ててバス会社に電話しましたが、平日は運行していないとのことでした。

「えっ、じゃあどうするの…」

途方に暮れていると、友人が駅の時刻表を見て言いました。

「次の電車、1時間半後だって」

ここまで来たのに、何もせず帰るのはもったいない。そう思った私は、あることを口にしました。

「遊園地まで10キロくらいでしょ、歩いちゃおうか」

友人は一瞬驚いた顔をしましたが、空を見上げて笑いました。

「まあ、天気もいいしね。ちょっとした遠足だね!」

こうして私たちは、遊園地を目指して歩き始めたのです。

山道で男性に告げられた衝撃の一言

歩き始めたころは、まだ余裕がありました。

道ばたに咲いている花を見つけては写真を撮り、友人と笑い合いながら進んでいました。

ところが、しばらくすると周囲はすっかり山の中に。道の両側には木々が続き、歩いている人も車も見当たりません。

「ねえ……さっきから同じ景色じゃない?」

友人の声にも、少し不安が混じっていました。

「山道ってそういうものじゃない?きっともうすぐだよ」

そう答えたものの、私自身もだんだん自信がなくなっていました。

足は重く、水筒の水も残りわずか。駅で次の電車を待っていればよかったと、何度も考えました。

そんなとき、後ろから白い車が近づいてきました。

車は私たちを追い越したあと、少し先で止まり、ゆっくりバックしてきました。

運転席の窓が開き、スーツを着た40代くらいの男性が顔を出します。

「こんなところで何してるの?どこまで行くの?」

「あ、遊園地です。もうすぐ着きますよね?」

男性は少し驚いたような顔をしてから、こう言いました。

「えっ、歩いて行くの?この先の遊園地まで、まだ半分はあるよ」

「……え?」

私たちは思わず顔を見合わせました。

あれだけ歩いたのに、まだ半分。そう聞いた途端、どっと疲れが押し寄せ、2人とも道の端にへたりこんでしまいました。

そんな私たちを見て、男性は少し笑いながら声をかけてくれました。

「ちょうど仕事であっちに行くところだから、後ろに乗りなさい」

ありがたい申し出でしたが、初めて会った人の車に乗ることには少しためらいもありました。

それでも、もう歩き続ける自信がなかった私たちは、男性にお礼を言い、車に乗せてもらうことにしました。

冷房の効いた後部座席に座ると、それまでの緊張が一気にほどけました。

遊園地の入口に着き、何度も頭を下げる私たちに、男性は軽く手を上げて走り去っていきました。

帰りの電車で、友人がぽつりと言いました。

「遊園地のどの乗り物より、あの車がいちばんありがたかったね」

「ほんと、それ!」

私たちは顔を見合わせ、また笑い出してしまいました。

楽しかった遊園地の思い出よりも、あの山道と、助けてくれた男性のことが強く印象に残っています。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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