「嫌われると思った」結婚3年目に発覚した夫の借金。督促状に書かれた契約日が、結婚式の前日だったと知った瞬間
差出人の分からない白い封筒
ポストに白い封筒が入っていると、私は今でも夫より先に手を伸ばしてしまいます。
宛名と差出人を確かめるまで、どうしても落ち着かないのです。
そうなったのは、結婚して3年目くらいのことでした。
当時、私たちはそれぞれでお金を管理していました。
住まいの費用や光熱費は二人で分けて払っていましたが、お互いの財布の中身を細かく聞くことはありません。
特に不安もなく、その暮らしが当たり前になっていました。
ある日の昼、玄関のポストに夫あての白い封筒が入っていました。
見慣れない封筒で、差出人を見ても何の知らせなのか分かりません。
私はしばらく宛名を見つめ、夫が帰るのを待ちました。
督促状に書かれていた日付
その夜、私から封筒を受け取った夫は、中身を見るなり黙り込みました。
居間のテーブルに出された紙は、督促状でした。
「これ……どういうこと?」
私が聞くと、夫はうつむいたまま答えました。
「結婚する前から借りていたんだ」
「えっ、借金?私、何も聞いてないよ」
「カードローンで…。少しずつ返してはいたんだけど」
「じゃあ、なんで督促状が届くの?」
「そのうち、なんとかなると思ってたんだよ」
夫が返済を抱えていたことも、督促状が届く状況になっていたことも、そのとき初めて知りました。
私はもう一度、テーブルの紙に目を落としました。記載されていた契約日を見て、思わず声が出ました。
「これ、式の前の日じゃない?」
夫は小さくうなずきました。
結婚式の前日、私は翌日のことばかり考えていました。
その同じ日に、夫はお金を借りていたのです。
「どうして、結婚するときに言ってくれなかったの?」
「……嫌われると思った」
「……そんなふうに思ってたんだ」
それ以上、何を言えばいいのか分かりませんでした。
借金があったことだけでなく、何も知らずに結婚式を迎えたことが、つらかったのだと思います。
完済した今も、消えない不安
その後、二人で家計を見直し、返済状況も一緒に確認するようになりました。
今は借金をすべて返し終えています。夫も、お金のことを以前よりきちんと話してくれるようになりました。
それでも結婚式の写真を見ると、考えてしまいます。
隣で笑っていた夫は、前の日の夜、どんな気持ちで眠ったのだろうと。
今日の昼も、ポストに白い封筒が届きました。私は夫が気づく前に取り出し、差出人を確かめました。
借金はもうないと分かっていても、あの夜のことを思い出してしまいます。
少し冷たくなった指先で、封筒を夫の席にそっと置きました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














