tend Editorial Team

2012.04.23(Mon)

チョコレートの情熱が生んだベルギーショコラの代表格「ガレー」

オレンジのパッケージが整然と並べられた、すっきりとした店内。

オレンジのパッケージが整然と並べられた、すっきりとした店内。

ベルギーには数々の老舗のショコラティエがありますが、その中でもガレーは比較的新しく、近年最も注目も集めているショコラティエのひとつです。 1976年、まだ一文無しだったジャン・ガレー氏は家族からお金を借りてチョコレート・ショップを始めます。親、祖母をはじめ、妻、子供もブランディングや経営に携わり、また従業員の子供もチョコレート作りに参加。 大きなファミリー・ビジネスとして発展し、今や世界中にブティックを持つショコラティエへと発展しました。 本店はブリュッセルのグラン・プラスの一角という絶好地に位置し、時には行列ができるほどの人気。子どもの頃からいろいろなショコラティエのショーウィンドウを見て育ち、遂に自分がここグラン・プラスにお店を出した時は今でも忘れられない瞬間だ、とジャン・ガレー氏は語ります。

忙しい時間帯でも、お客様の要望に合わせて丁寧にチョコレートを詰めていく店員さん。入り口にはしっかりとベルギー王室御用達の紋章が。

忙しい時間帯でも、お客様の要望に合わせて丁寧にチョコレートを詰めていく店員さん。入り口にはしっかりとベルギー王室御用達の紋章が。

1982年、当時のベルギー王子(現在のベルギー国王アルベール2世)がガレーのチョコレートを食べたという事実をジャン・ガレー氏が耳にし、すぐに王室御用達の称号の得るために申請をしました。その後ガレーのクオリティが高さが王室で認められ、1995年、グラン・プラスにお店をオープンすると同時に、異例の早さでベルギー王室御用達の称号を与えられました。入り口のドアには堂々とそのマークが記されています。白とオレンジを基調とし、洗練されたプラリネが綺麗に並ぶ、シンプルかつ上品な店内。それでも気取った感じはなく温かみを感じるのは、地元客がカウンター越しに店員と会話をしながら、ひとつひとつゆっくりと丁寧にチョコレートを選んでいる姿があるからでしょうか。 順に並んでいる客もそうした会話を聞きながら、自分はどのチョコレートを選ぼうかとショーケース内を見つめながら自分の番を待っています。

良いものを手頃に、という目的で販売されているチョコレート・バーはスーパーでも手に入る。1本1.5ユーロ〜。

良いものを手頃に、という目的で販売されているチョコレート・バーはスーパーでも手に入る。1本1.5ユーロ〜。

ガレーでは、余計なオイルや脂肪分を加えず、ナチュラルなカカオバターを原料として使用することにこだわっていいます。多い時は一日50kgも売れるチョコレートは、毎日アトリエから運ばれてきます。今でも常に、砂糖をより少なく、カカオの分量を増やす努力を続け、新作の創作にも力を入れています。 ボンボンショコラ以外にも、カラフルなチョコレート・バーのセットや、ベルギーの人気コミックアーティスト、フィリップ・ゲリュックとのコラボレーションとして生まれた「ラング・ド・シャー(猫の舌)」のキャラクターチョコレートも、ガレーの定番商品になっています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2025.12.26(Fri)

「ウチの車、高級車だから傷つけるなよ!」と威嚇する隣人。後日、ぶつけたのは隣人だった悲劇【短編小説】
tend Editorial Team

NEW 2025.12.26(Fri)

「ママの作る弁当、茶色い」文句を言う娘。翌日、白米のみの弁当を持たせたら、泣いて謝ってきた【短編小説】
tend Editorial Team

NEW 2025.12.26(Fri)

「試食コーナーの肉、全部焼いて!」と命令する客。だが、店員の正論で態度が一変【短編小説】
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.08.19(Tue)

【なぜ買ってしまった】これ生活必需品…?買わない誓いが崩れ去る瞬間に「百均マジで魔境ですよね!」と共感の声続出
tend Editorial Team

2025.11.14(Fri)

ドジャースGM、大谷翔平と山本由伸のWBC出場について「今後協議」発言で高まるファンの期待と懸念
tend Editorial Team

2025.09.02(Tue)

田村淳、娘たちへ「学校は命をかけて行く場所じゃない」夏休み明けの父の言葉に「深く同意します」と共感の声
tend Editorial Team