過酷な労働環境
高校を卒業してから、ずっと介護士として働いてきました。
この業界の大変さは知っていたつもりでしたが、私の職場はいわゆる「ブラック企業」そのものでした。
月の残業は100時間を超え、しかもその分のお給料は1円も出ないサービス残業。
手取りは17〜18万円ほどで、将来への不安は募るばかりでした。
「あの、せめて残業代だけでも…」
「辞めたいと考えているのですが」
勇気を出して何度も上層部に掛け合いましたが、まともに取り合ってもらえません。
それどころか、ベテランの職員からは日常的に嫌がらせを受け、何かあるたびにこう言われました。
「これだから若い子は。甘えてるんじゃない?」
不満とストレスが限界に達したある日、私の耳は突然聞こえづらくなりました。
診断は「突発性難聴」。体が悲鳴を上げていたのです。
背中を押してくれた出会い
そんな絶望の中にいた時、職場の繋がりである30代後半の男性と出会いました。
彼はかつて介護業界で20年近く働いていた大先輩で、私と同じような理由で業界を去った経験を持っていました。
「君は、本当によく頑張ったと思うよ」
彼は私の話を否定せず、静かに聞いてくれました。
「辞めるのが怖いんです。また反対されて、逃げられない気がして…」
「大丈夫。僕は遅かったけど、君はまだ若い、自分の人生を取り戻そう」
彼の言葉に、私は初めて「辞める勇気」をもらうことができました。
「時間の無駄です」とはっきり告げた日
退職届を握りしめ、彼に職場の近くで見守ってもらいながら、私は社長の元へ向かいました。
案の定、すんなりとは受け取ってもらえません。
「今辞められたら困るんだよ。責任感はないのか?」
「……」
「またその話か。若いんだからもっと根性を見せなさい」
いつもならここで言葉に詰まっていたかもしれません。
でも、外で見守ってくれている人の存在が私を強くしてくれました。
「辞めます。もう決めたことです」
「勝手なことを言うな!」
「いいえ、こんな場所でこれ以上働くなんて、私の人生の時間の無駄です!」
最後は言い捨てるようにして、部屋を飛び出しました。
後ろで社長がものすごい形相で睨みつけてくるのを感じましたが、不思議と後悔はありませんでした。
今はまだ、人との関わりが少し怖く感じることもあります。
でも、支えてくれた彼や家族のおかげで、心は少しずつ軽くなっています。
「これからどうしようかな」 「焦らなくていいよ。ゆっくり探していこう」
失った健康や時間はすぐには戻らないけれど、自分の意思で一歩を踏み出せたことは、私にとって大きな自信になりました。今は自分のペースを大切にしながら、少しずつ社会復帰を目指していこうと思っています。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














