出典:NHKアーカイブス
「いじわる」の一言で責任論を煙に巻いた高市首相。爆笑問題・太田光が突きつけた、日本の未熟な精神性
8日に放送された衆議院議員選挙特番『選挙の日2026』。投開票の興奮が冷めやらぬ中、自民党総裁として大勝を収めた高市早苗首相と、MCの太田光さんのやり取りが物議を醸しています。多くのメディアはこれを「太田の失礼な質問」対「首相の困惑」という構図で報じましたが、本質はそこにあるのでしょうか。
事端は、消費税公約の「不履行」への責任を問うた太田さんの直球にありました。これに対し、首相は「そんな暗い話はしないで」「なんかいじわるやなぁ」と、関西弁による一種の「甘え」とも取れる態度で反論を封じ込めたのです。
SNSでは、この首相の対応を巡って激しい議論が巻き起こっています。
『一国のトップが「いじわる」なんて言葉で議論を止めるのは、あまりに幼稚だ。政治は感情論ではない』
『できない時のことを聞くのは当然の危機管理。それを拒絶するのは無責任の極みだろう』
『太田さんはしつこいけれど、誰も言えない「政治家の逃げ道」を塞ごうとしている』
一方、首相の振る舞いに理解を示す声も少なくありません。
『必死に戦っている時に、最初からダメな時の話をされるのは誰だって不快。首相の反応は人間らしい』
『あの場面では、前向きな姿勢を見せるのがリーダー。太田のいじわるな質問を上手くいなしたと思う』
しかし、太田さんが番組の最後に語ったのは、単なる個人の態度の問題ではなく、日本社会全体に蔓延する「無責任の構造」でした。
東日本大震災の原発事故や日銀の政策など、日本は常に「失敗はありえない」という前提で走り出し、いざ崩壊すると誰も責任を取らない。太田さんは、自衛隊法に「違法な命令を拒絶する義務」が明記されていないという極めて具体的な欠陥を引き合いに出し、最悪を想定する知性を持たない国が普通の軍隊を持つことの「恐怖」を訴えたのです。
高市首相が発した「いじわる」という言葉。それは、論理的な追及を「感情的な攻撃」にすり替え、議論の土俵を解体する極めて「政治的」な回避術だったとも解釈できます。
もし、トップが「失敗した場合」のシミュレーションを拒絶し、それを「暗い話」として切り捨てるなら、この国は再び「想定外」という言葉で多くの犠牲を払うことになるでしょう。
太田さんが暴いたのは、首相の未熟さだけではなく、そんな彼女をトップに据え、情緒的なやり取りに拍手喝采を送る「成熟しきれない日本」そのものの姿だったのかもしれません。














