「いつまで待たせるんだ?!」研修中の店員に詰め寄る客。だが、困っていた店員を救った意外な人物とは
ピリついたコンビニ
仕事帰り、いつものコンビニに漂うピリついた空気。
レジに立っていたのは、見るからに緊張した様子の新人店員さん。
胸元の「研修中」という名札が痛々しいほど、その手元は震えています。
商品の袋がシワになっているのか、スキャナーを何度当てても、あの「ピッ」という音が響きません。
「遅えんだよ。いつまで待たせるんだ?!」
会計中の男性客が、苛立ちを隠さず吐き捨てました。
その横柄な態度に、店員さんの顔からはみるみる血の気が引いていきます。
「す、すみません! すぐに別の人を呼びますので……」
「呼ぶ前に手を動かせよ! 使えねえな」
浴びせられる罵声。店員さんはパニック寸前で、今にも泣き出しそうな表情。
後ろに並んでいた私は(誰か助けてあげて……)とハラハラしながら見守ることしかできません。
その時でした。私のすぐ前、2番目に並んでいたお客さんが、スッとレジ横まで進み出たのです。
「実は私、同じ系列のコンビニで働いているんです」
その人は、怯える店員さんに優しく微笑みかけました。
「大丈夫ですよ。その袋、端を少し引っ張ってシワを伸ばしてみて?それから、スキャナーを少し斜めに当てると読みやすいですよ」
あまりに場慣れした、落ち着いたトーン。
驚いて顔を上げた店員さんと、予期せぬ「プロ」の登場に面食らった表情の男性客。
店員さんが言われた通りにスキャナーをかざすと、店内に「ピッ!」と軽快な音が響き渡りました。
「……あ、通りました」
「よかった。次は、画面のこのボタンを押せば大丈夫。焦らなくていいからね」
的確なアドバイスに、店員さんの表情にパッと光が戻ります。
一方で、さっきまで怒鳴り散らしていた男性客は、本物の店員(別店舗ですが)が現れたことに気圧されたのか、バツが悪そうにそっぽを向いて黙り込んでしまいました。
一瞬で変わったレジの空気
「……ありがとうございました」
男性客は逃げるように店を去り、店員さんはその場に崩れ落ちそうなほど深く頭を下げました。
「本当に、本当に助かりました……!怖くて頭が真っ白になってしまって……」
「いいのよ、誰だって最初は初めてなんだから。気にせず頑張ってね」
助けたお客さんは、自分の会計を終えると、颯爽と店を後にしました。
チラリと振り返ると、そこには自信を取り戻した店員さんの、真っ直ぐな笑顔。
理不尽な怒りを、確かな知識と優しさでスマートにかわす。
そんな「誰かの経験」が、見知らぬ誰かのピンチを救う武器になるなんて。
見ていた私まで心が軽くなり、最高にスカッとした気分で家路につくことができました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














