「なんでそんなに怒ってるの?」お供えの花を怒りに任せて切り落とす不機嫌な店員。恐怖で固まる私を救った、見知らぬ女性の痛快な一言
突然のお墓参りと、不機嫌なレジ店員
ふと、亡き父の顔が頭に浮かんだある日の午後。
なんだか無性に会いたくなって、私は思いつきで父が眠るお墓へと足を向けました。
準備もなく家を飛び出してきたため、お供えするお花を持っていません。
墓地に向かう道中にあるスーパーの花売り場で、彩りの良い仏花を手に取ってレジへと向かいました。
私はお会計の際、少し申し訳ない気持ちで声をかけます。
「すみませんが、茎を少しだけカットしてもらえますか?」
スーパーのレジでお願いするには少し手間だったかもしれません。
しかし、その店員さんの反応は私の予想を大きく裏切るものでした。
無言のまま、あからさまに不機嫌な表情を浮かべる店員さん。
レジ下の引き出しからハサミを取り出すと、親の仇でもとるかのような勢いで……。
スパーーーン!!
静かな店内に、怒りをぶつけるような鈍い音が響き渡りました。
乱暴に切り落とされた茎が、台の上にポロリと転がります。
あまりの出来事に、私は言葉を失いました。
(なんでそんなに怒ってるの?)
私が何か悪いことを言ってしまったのだろうか。
頭の中はパニックになり、ただ呆然と立ち尽くすしかありません。
沈黙を破った、見知らぬおばさんの一言
冷や汗をかきながら、お釣りを受け取ろうとしたその瞬間。
私のすぐ後ろ、レジの列に並んでいた年配のおばさんが、ぽつりと呟いたのです。
「あら!こっわい!」
その声は決して怒鳴り声ではありませんでした。
しかし、店員さんにもしっかり聞こえるほどの、絶妙なボリューム。
ハッとして後ろを振り返ると、おばさんとバッチリ目が合いました。
彼女は「信じられないわね」と言わんばかりの表情で、私に向かって小さく肩をすくめます。
その瞬間、私の中にあった恐怖や戸惑いが、スッと引いていくのを感じました。
思わずおばさんと目を合わせ、苦笑い。
店員さんはバツが悪そうにうつむき、私はそのまま足早にスーパーを後にしました。
帰り道、手にした仏花を見つめながら考えます。
あの店員さんがなぜあんなに不機嫌だったのか、その理由は最後までわかりません。
虫の居所が悪かったのか、私の頼み方が気に障ったのか。
でも、不思議と嫌な気分は引きずっていませんでした。
理不尽な態度に委縮していた私の心を救ってくれたのは、あの見知らぬおばさんの率直すぎる一言。
「本当、怖かったですよね」
心の中でそう呟きながら、私は晴れやかな気持ちで父のお墓へと歩みを進めたのです。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














