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2026.09.27(Sun)

「シフトを3日ぶんそろえたよ」誰にも話していない曜日変更を、同僚が知っていた日

「シフトを3日ぶんそろえたよ」誰にも話していない曜日変更を、同僚が知っていた日

いちばん先に声をかけてくれた人

三年ほど前まで、私は近所の店でパートをしていました。

同じ時間帯によく入っていた女性が一人いて、年は私と同じくらい。入ったばかりで右も左も分からなかった私に、いちばん先に声をかけてくれた人でした。

「分からないことがあったら、いつでも聞いてね」

その言葉どおり、締め作業の手順や棚の並べ替えなど、仕事のことをいろいろ教えてくれました。休憩室で会えば、飴を手のひらにのせてくれることもあります。

「ありがとうございます。助かります」

私も素直にありがたいと思っていました。

少し気になり始めたのは、仕事が終わる時刻を毎日のように聞かれるようになってからです。

「今日は何時に上がるの?」

答えると、「そっか。私も同じくらいかな」と返ってきます。

最初は、ただ気にかけてくれているのだと思っていました。

ところが、その少しあと、買い物に立ち寄った店でばったり会いました。私はその日どこへ寄るか、彼女には話していません。

棚の前にいた彼女は、私を見ると明るい声で言いました。

「今日も寄って帰るんだね」

私は一瞬、返事に詰まりました。

「今日も」ということは、以前にも私が寄っているところを見ていたのでしょうか。

「偶然ですね」

そう返すのが精いっぱいでした。

近所に住んでいれば、生活圏が重なることもあります。私はそう考えることにしました。

その後は、休みの日にも連絡が来るようになりました。

「今日はどこにいたの?天気よかったね」

何気ない内容なのに、なぜか返事をする手が止まるようになっていました。

誰にも話していない曜日を知っていた

私はシフトに入る曜日を変えました。

それまでとはまったく違う並びで希望の紙を書き、事務室に置かれた箱へ入れました。

誰にも相談していません。家族にも話していませんでした。

ところが次の週、休憩室で彼女に呼び止められました。

「シフトを3日ぶんそろえたよ。同じ日に入れるから」

そう言いながら、彼女は手帳を開き、日付を指でなぞってみせました。

私は言葉が出ませんでした。

シフト希望は紙に書いて箱へ入れるだけです。私は自分の希望を誰にも伝えていませんでした。

それなのに、彼女は私が曜日を変えたことを知っていました。

「……そうなんですね」

ようやくそれだけ返しました。いつものように「ありがとうございます」とは言えませんでした。

それからも、家の近くの店で彼女と何度かすれ違いました。

棚の前で会えば彼女は普通に会釈をし、私の荷物が重そうなときには「持とうか?」と声をかけてくれます。

何かをされたわけではありません。

別の同僚が、「あの人、面倒見がいいよね」と話しているのを聞いたこともあります。

今、私は別の店で働いています。彼女からの連絡も、いつからか来なくなりました。

それでもシフト希望の紙を書くと、あのときのことを思い出します。

紙を二つに折り、中身が見えないようにしてから箱へ入れる。

彼女がどうやって私の希望を知ったのか。それだけは、今も分かりません。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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