「今日ランチ行こう、先約なんて断ればいいじゃない」友人との約束を断らせようとしたママ友が、私の返事に黙った瞬間
先約があると言っただけなのに
3人目の子どもが幼稚園に通い始めて、間もないころのことです。
50代の私にとっては3度目の幼稚園の送り迎え。
同じクラスには30代くらいのお母さんもいて、そのうちの1人とは、顔を合わせるたびに立ち話をする仲になっていました。
ある朝、子どもを先生に預けて門を出たところ、そのママ友に声をかけられました。
少し離れた門の脇では、ほかのお母さんが2人、立ち話をしています。
「ねえ、今日ひま?よかったらランチ行かない?」
突然のお誘いでしたが、その日は上の子のころから仲よくしている友人と、お昼を食べる約束がありました。
「ああ、ごめんね。今日は先約があるの。また今度ね」
するとママ友は、すぐに聞き返してきました。
「えっ、誰と行くの?」
友人の名前を伝えると、ママ友は少し考えたあと、顔をしかめました。
「あの人と?えー、やめときなよ。感じ悪いもん」
思いがけない言葉に、私は戸惑いました。
「えっ?私はそんなふうに思ったことないけど……」
しかし、ママ友は気にする様子もなく話を続けます。
「あの人、あいさつしても無視するんだって。みんな言ってるよ」
私の知っている友人は、そんな人ではありません。
何より、本人がいないところで悪く言われるのは、あまり気分のいいものではありませんでした。
するとママ友は、さらに驚くことを言い出したのです。
「今日ランチ行こう、先約なんて断ればいいじゃない」
「ほら、今のうちに断っちゃいなよ。私、ここで待っててあげるから」
そう言って、私のかばんを指さしました。携帯電話で友人に断りの連絡を入れろ、ということなのでしょう。
まさか、先にしていた約束を取り消すように言われるとは思いませんでした。
しかも、そのために大切な友人の悪口まで言われているのです。
さすがに、黙ってはいられませんでした。
笑顔のまま伝えた私の答え
私はママ友の顔を見て、できるだけ落ち着いた声で答えました。
「いや、断らないよ。大事な友だちだし、私にはいつもちゃんとあいさつしてくれる人だから」
ママ友は何か言いかけましたが、私はそのまま続けました。
「それにね、人の約束を断らせてまで行くランチなら、私は行かないよ」
少し強い言い方だったかもしれません。
でも、ここはきちんと伝えておきたかったのです。
ママ友が黙っていると、後ろのほうから声が聞こえてきました。
先ほどまで立ち話をしていたお母さんたちです。
「無視されたって、私、されたことないけど」
「私も。いつも向こうからあいさつしてくれるよ」
どうやら、こちらの会話が聞こえていたようです。
ママ友は「みんな言ってる」と話していましたが、少なくとも、この2人は違うようでした。
その言葉を聞いたママ友は、顔を赤くして視線をそらしました。
「……あっそう」
それだけ言うと、背を向けて早足で帰っていきました。
その日の昼、私は予定どおり友人とランチを楽しみました。
朝の出来事については、あえて話しませんでした。せっかく一緒に過ごす時間です。嫌な話を持ち込む必要はないと思ったからです。
いつもどおり話して笑っていると、友人がふと私の顔を見ました。
「今日、なんだか楽しそうね」
私は笑ってうなずきました。
約束を大切にするのは、当たり前のことかもしれません。それでも、あの朝、自分の気持ちをきちんと伝えられてよかったと思っています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














