パリのフレッシュなとっておきシュー「メゾン・デュ・シュー」

注文が入ったらその場でクリームを絞り入れる。味はプレーン、チョコレート、コーヒーの3種

作り立てのクリームもレストランで用意したもの。注文のたびにその場で、大きな注射器のようなしぼり器でシューの中にフレッシュクリームをしぼり入れます。クリームはカスタードクリームではなく、サバイヨンクリームをベースにしているというのが、大きなこだわりの1つ。

サバイヨンとは、卵黄と砂糖ベースでかき混ぜたソースクリームで、カスタードクリームのように粉が入っていないので、さらりと軽い印象。それに、サワーチーズクリームを加えたものが、この店のクリームの秘密です。

サンジェルマン・デプレ教会裏の静かな広場に面した、穏やかな時間が流れる場所。

現在は、チョコレート味とコーヒー味、プレーンの3種しか作ってないそう。美味しいものを少量で作って、質のよさも味わってもらうことを大切にしています。チョコレート味はカカオ分60％チョコレートを加えたもので、コーヒーはモカ。18区にある“ブルリュリー・ドゥ・モンマルトル”で焙煎する香り高いコーヒーの抽出液を加えたものです。季節毎に、旬のフルーツ味のフレーバーを1種だけ出すことも検討中だそうです。

いずれもそれぞれの味わいがしっかりとして、エレガントなのが特徴的。高級レストランでいただくデザートの味わいです。小さなイートインサロンもありますが、テイクアウトして、パリらしい街並みを歩きながらいただくのもなかなか一興ですね。

店鋪情報

プロフィール

伊藤文（いとうあや）：料理ジャーナリスト 1993年渡仏。コルドンブルー料理学校パリ校卒業後、フランスの食文化を掘り下げる取材を重ねる。 著書に『フランスお菓子おみやげ旅行』、訳書に『招客必携』、『ロブション自伝』など多数。

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