具体的なシミュレーションに「老後の不安が増した」と反響
日本の公的年金制度、特に会社員や公務員が加入する厚生年金の受給額に関する試算が、SNSを中心に大きな関心を呼んでいます。多くの人が気になる「平均年収600万円で40年間勤めた場合、将来もらえる年金は月額いくらになるのか」という疑問に対し、具体的な金額が示され、ユーザーからはさまざまな反応が上がっています。
複数のメディアが報じた試算によると、平均年収600万円(月収50万円)で40年間(480カ月)厚生年金に加入し続けた場合、老齢基礎年金と老齢厚生年金を合わせた月額の年金受給額は約17万8000円から約18万円になる見込みです。この計算は、直近の年金額改定率や計算式に基づいたもので、現役世代にとっては具体的な老後の生活設計を考える上での重要な目安となります。
この金額は、厚生労働省が公表している現在の厚生年金受給者(国民年金部分を含む)の平均月額、約14万6000円を上回る水準です。しかし、この試算結果がSNSで共有されると、多くのユーザーからリアルな声が寄せられました。
「平均年収600万ってそこそこ貰ってるはずなのに、月18万かあ。『ゆとりある老後』は絶望的だ」
「年金だけで毎月家賃と光熱費払って、食費を賄うのはかなり厳しい。やっぱり現役のうちから自助努力が必要なんだな」
「『年収600万円で18万』って、今の物価高を考えるとちょっと寂しい金額だね。想像より少なかった」
「もらえるだけマシって言う人もいるけど、40年払ってこの額かと思うと、モチベーションが下がる。自分の年金生活が不安でしかない」
多くの人が、現役時代の収入や物価、将来の医療費などを考慮すると、試算された年金額だけでは十分な生活を送ることが難しいと感じているようです。
今回の年金試算は、私たちが漠然と抱える「老後の生活」を具体的な数字として突きつけました。厚生年金の月額約18万円という金額は、あくまで現在の制度に基づいた概算であり、将来の物価変動や社会情勢によって変動する可能性はあります。
しかし、SNSの反応からも分かるように、多くの人にとってこの金額は「ゆとりある老後」のイメージとはかけ離れているのが現実です。
この試算を単なる不安の種として終わらせるのではなく、老後資金に対する危機感と行動のきっかけに変えることが大切ではないでしょうか。














