
「推し活」化する政治の危うさ。高市政権が手にした3分の2議席という諸刃の剣
衆院選で自民党を単独3分の2超えという驚異的な議席数に導いた高市早苗首相。ミラノ・コルティナ五輪のメダリストへ向けた祝福の言葉には、自らの盤石な基盤を確信したかのような実感がこもっていました。しかし、この圧倒的な数の力は、民主主義の健全なブレーキを破壊しかねない危うさを秘めています。
政治評論家の有馬晴海氏は、現在の高市人気をアイドルを応援するような現象だと分析しています。首相が愛用する雪駄や文房具までが注目される過熱ぶりは、政策の是非よりもキャラクターへの心酔が先行している証左といえるでしょう。
特に注目を集めているのが、2年間限定の食料品消費税ゼロ案です。物価高に苦しむ層には魅力的な響きですが、社会保障財源の喪失を赤字国債に頼らず、無駄の削減や外為特会の運用益で賄うという説明には、専門家からも実現性を疑問視する声が上がっています。選挙のためのバラマキとの批判をかわしつつ、期限が来た際に元の税率に戻せるのかという課題は棚上げされたままです。
ジャーナリストの大谷昭宏氏は、高市首相の本質を『女性のお面をかぶった安倍晋三元首相』と痛烈に表現しています。その視線の先にあるのは、悲願である憲法改正や防衛力の劇的強化でしょう。トランプ米大統領との関係性においても、対米投資の約束という重い手土産を抱え、日本の利益がどこまで守られるのか不透明な状況です。
SNS上では、この独走状態に対して複雑な反応が渦巻いています。
『これだけ勝てば文句なし。消費税ゼロを早く実行してほしい』
『数の暴力で怖いものなし。結局、安倍路線の強化版でしかない』
『チルドレンたちの不祥事がすぐに出てきそう。質より量の集団』
100人規模となった高市軍団を背景に、長期政権への野心を隠さない高市首相。かつての小泉チルドレンのような放言やスキャンダルが噴出すれば、一気に冷や水を浴びせられる可能性もあります。熱狂の後に来るのは、真の改革か、それとも取り返しのつかない代償か。
私たちは、その一挙手一投足を厳しい目で見守る必要があります。














