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2026.09.27(Sun)

「あれ、まだ持ってる?」年末に急に亡くなった祖母…葬儀の日、伯母から渡されたお守りを財布から出せない理由

「あれ、まだ持ってる?」年末に急に亡くなった祖母…葬儀の日、伯母から渡されたお守りを財布から出せない理由

葬儀の日、伯母から渡された小さな袋

年の暮れに、祖母が急に亡くなった。

あまりに突然のことで、しばらくは心にぽっかり穴が開いたようだった。

葬儀の日、遺骨を拾う前に伯母が孫だけを呼んだ。

私たちに一つずつ渡されたのは、小さな白い布の袋だった。

「孫は4人いるから、お守りも4つ用意してあったのよ」

袋の中には、5円玉が一枚入っていた。

伯母によると、祖母は前からこう話していたという。

「5円玉が入ってるから、財布に入れておきなさい」

その場では、言われるまま袋を受け取った。

けれど夜遅くに家へ帰り、財布の小銭入れにしまおうとしたところで、ふと手が止まった。

お守りは、ちょうど4つあった。

いとこの下の子が生まれたのは3年前だ。

祖母は少なくともそれよりあとに、孫4人のことを思って、この袋を用意していたのだろう。

「いつ用意したんだろう」

気になって、弟に電話をした。

すると弟も、同じことを考えていたようだった。

「さあ。誰も聞いてないよ」

いつ、どんな気持ちで用意したのか。それは結局、誰にも分からない。

少し黙ったあと、弟がぽつりと言った。

「でも、4つあってよかったな」

「うん」

私も、それ以上は何も言えなかった。

何年たっても、財布の奥にある

あれから何年かたった今も、その袋は財布に入っている。

布は少し薄くなり、角も小さくほつれた。真っ白だった色も、少しくすんでいる。

去年、弟に会ったとき、ふいに聞かれた。

「あれ、まだ持ってる?」

「持ってるよ」

そう答えると、弟は小さくうなずいた。

祖母が残したのは、5円玉だけではなかったのだと思う。

私たちの知らない日に、孫が4人いることを思い浮かべ、その人数ぶんのお守りを用意してくれていた。

そのこと自体が、今では大切な思い出になっている。

財布を新しくしたときも、袋だけは忘れずに移した。

困ったときや不安なとき、財布の奥で指先がその袋に触れると、祖母が今もそばにいるような気がして、少しだけ心が落ち着く。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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