新人店員に「早くしてくれよ」といら立つ男性。読み取れなかった3枚のクーポンに書かれていた日付を見て唖然
クーポン券を出した男性の舌打ち
数年前の夏の夕方、30代の私は仕事帰りに、駅近くのスーパーでレジに並んでいました。
どのレジにも5〜6人ほどの列ができています。
私の3人前には、50代くらいの男性客がいました。
レジ台の内側では、20代くらいの女性店員が、少し慣れない様子で会計をしています。
男性は順番が来るとかごを置き、胸ポケットから紙のクーポン券を3枚取り出してレジ台に置きました。
店員がクーポンを読み取ろうとしましたが、うまく処理されません。
もう一度確認すると、男性が大きく息を吐きました。
「仕事帰りで疲れてるんだ。早くしてくれよ」
「申し訳ありません。少々お待ちください」
店員はクーポンとレジの画面を何度も見比べていました。後ろから見ていても、焦っているのが伝わってきます。
男性はさらに舌打ちしました。
「もっと手際よくやってくれよ。さっきから何回やってるんだ」
その間に、私の前にいた2人は隣のレジへ移っていきました。
私は男性のすぐ後ろで、かごを持ったまま待つことになりました。
責任者が確認したクーポンの日付
店員は呼び出しボタンを押しました。
「確認しますので、少々お待ちください」
すると男性は、さらにいら立った様子でレジ台に身を乗り出しました。
「まだ待つのかよ。わかる人呼んでくれよ」
私はすぐ後ろにいましたが、口を挟めるような雰囲気ではありませんでした。
しばらくして、40代くらいの女性の責任者が来て、店員の横に立ちました。
男性は責任者を見るなり言いました。
「ずっと待たされてるんだよ。もう少し早くできないの?」
責任者は店員からクーポン券を受け取り、印刷されている部分を確認しました。
「お待たせして申し訳ありません。こちらですが、3枚とも先月で期限が切れています」
男性は一瞬、言葉を止めました。
責任者は続けます。
「読み取りができなかったので、店員が原因を確認していました」
男性はクーポン券を見つめ、それから小さく「ああ……そう」とだけ返しました。
先ほどまでの大きな声は聞こえなくなりました。
男性はクーポンをポケットにしまい、表示された金額を払いました。そして袋詰めの台へ向かうと、そのまま店を出ていきました。
責任者は男性を見送ってから、店員に小さな声で言いました。
「ちゃんと確認できてたから大丈夫」
店員は少し表情を緩めると、今度は私のかごを受け取りました。
「お待たせしました」
「大丈夫ですよ」
そう返すと、店員は小さく頭を下げました。
時間がかかっていたのは、新人だからというだけではありませんでした。少なくとも私には、分からないまま会計を進めず、きちんと確認しようとしていた店員の姿が印象に残りました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














