「シールの弁当って、みっともない!」とパートの私を笑う高校の同級生。夜7時、私がシールを貼ると顔色が変わった
総菜売り場に来た高校の同級生
総菜売り場で、高校の同級生に声をかけられました
夕方6時。近所のスーパーの総菜売り場で、パートの私はコロッケのパックを台に並べていました。
この店では、夜7時になると一部の総菜や弁当に黄色い値引きシールを貼ります。毎日、その時間を楽しみに来店するお客さんもいます。
私の名前を呼んだのは、キャメルのロングコートを着て、金の太いバングルをつけた女性。高校時代の同級生です。かごは持たず、大きなハンドバッグを肩にかけています。
彼女は私の紺のエプロンを上から下まで眺めて、口もとに手を当てました。
「うそ、ここで働いてるの?」
「黄色いシール、何時に貼るの?」
「7時からだよ」と私は答えました。
同級生は、シールの物は一度も買わないと言いました
高校のころから、彼女はいつも人より上にいたがる人でした。
誰かの近況を面白おかしく話しては、周囲の注目を集めようとするところもありました。
彼女は髪をかき上げ、売り場に響く声で言いました。
「シールの物は、一度も買わない。」
「シールの弁当って、みっともない!」
値引き商品を買うことは、決して恥ずかしいことではありません。
それでも、彼女は見下すような笑みを浮かべています。
悔しくても、私は店員で、彼女はお客さん。その場で言い返すわけにはいきません。
同級生は、来月の同窓会でみんなに言うと笑いました
黙ってパックをそろえ続ける私に、彼女は目を細めて笑いかけました。
「来月の同窓会で、みんなに言うね。」
どうやら、私がスーパーの総菜売り場でパートをしていることを、同窓会でからかうつもりのようです。
高校時代から、彼女は誰かを見下すことで自分をよく見せようとしていました。
今回も、私の仕事を笑い話にして、みんなの注目を集めたいのでしょう。
もちろん、スーパーで働くことを恥ずかしいとは思っていません。
ただ、今の仕事を勝手に笑いものにされるのは悔しいことでした。
顔が熱くなり、私はうつむいたまま手を動かしました。彼女は手を振って、売り場の奥へ歩いていきました。
1時間後の売り場で
同級生のかごは、私が貼った値引きシールのパックで埋まっていました
夜7時。私は黄色い丸い値引きシールのロールを手に、総菜の台の端から、パックに1枚ずつ貼り始めました。
貼るときは手もとのパックに集中していたので、商品を取るお客さんの顔までは確認していませんでした。
お弁当のふたにシールを貼った、そのときです。金の太いバングルの手が、そのパックをさっと取りました。
顔を上げると、先ほどの同級生でした。
手に提げたかごには、黄色い値引きシールのパックがいくつも。どれも、私が値引きシールを貼ったお総菜です。
どうやら、私が作業に集中している間に、横からそっと商品を取っていたようです。
店員としてではなく、同級生として、小さな声で聞きました。
「シールの物、一度も買わないんだよね?」
私は、シールの時間を聞いてきたのは同級生だと返しました
彼女の顔色が、みるみる変わりました。頬から耳まで赤くして、声を上ずらせます。
「今日は、たまたまよ!」
でも1時間前、彼女は私に値引きシールを貼る時間を聞いていました。あれから売り場を回って、7時を待っていたのでしょう。
「何時に貼るのって、聞いてきた人が?」
同級生は、集めたパックを一つずつ台に戻しました
彼女は口を固く結び、かごのパックを一つずつ台に戻し始めました。私の方は見ようとしません。
「要らないわよ、こんなの。」
値引きの時間を待ち、ようやくかごに入れたはずの商品を、自分の手で全部戻していくのです。
パックを戻すその横顔に、私は声をかけました。
「みんなには、言わないでおくね。」
彼女は返事をせず、目をそらしたまま、パックを戻し続けました。
私は再び総菜の台に向き直り、残りの商品に値引きシールを貼っていきました。
節約のために値引き商品を選ぶことは、何も恥ずかしいことではありません。人の買い物や仕事を見下して笑うことの方が、よほど恥ずかしいと感じた出来事でした。
※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














