「えっ、振り込みですか?」ご祝儀を振込で済ませた義母にがっかりしていた私が、新郎新婦から届いた通帳の写真に笑った理由
用意した祝儀袋は引き出しの中へ
夫のいとこの結婚が決まったと、義母から連絡がありました。
私たちが結婚したときにもお祝いをいただいていたので、今度はこちらからご祝儀を贈ることになりました。
私の実家では、遠方の親戚からも手書きのメッセージを添えた現金書留が届くのが当たり前でした。
そのため、ご祝儀はきちんと袋に包んで渡すものだと思っていたのです。
「祝儀袋、水引のきれいなのを選んでおくね」
「うん、ありがとう。お金は母さんにまとめて渡しておくよ」
夫は用意したお金を義母に預けました。
私は文房具店で祝儀袋を購入。義母に渡すつもりで、ひとまず引き出しにしまっておきました。
ところが数日後の夜、義母から電話がかかってきたのです。
「あ、ご祝儀ね。もう振り込んでおいたわよ」
「えっ、振り込みですか? 手渡しじゃなくて…?」
「そうよ。遠いし、向こうに気を遣わせるのも悪いでしょ。口座に入れたほうが確実だと思って」
「ああ……そうだったんですね」
義母に悪気がないのは分かります。それでも、せっかく祝儀袋まで用意したのに、と少しがっかりしてしまいました。
電話を切ったあと、夫にもその気持ちを話しました。
「振り込みだけって、なんだか味気なくない?お祝いの気持ちが伝わるのかな」
「そうかなあ。母さんなりに考えてくれたんだと思うけど」
夫はそう言いましたが、私はすぐには納得できませんでした。
通帳に記されていた思いがけない一言
それからしばらくたった休日の昼、私の携帯電話に新郎新婦からメッセージが届きました。
「お祝い、ありがとうございました。うれしくて、思わず通帳の写真を撮っちゃいました」
「えっ、通帳の写真?」
なぜ通帳の写真を送ってきたのか、不思議に思いました。
「ねえ、ちょっとこれ見て」
居間にいた夫と並んで画面をのぞき込むと、振り込みが記帳された行に、カタカナが並んでいました。
「ケツコンオメデトウ」
「…えっ? あっ、結婚おめでとうってこと!?」
意味が分かった瞬間、思わず吹き出してしまいました。
なんと義母は、振込依頼人の名前を入力する欄に、お祝いの言葉を入れていたのです。
「ははっ、母さんらしいなあ。こんなことしてたんだ」
夫も隣で笑っています。
まさか振り込みの名前を変えて、お祝いのメッセージにするなんて。そんな方法があることすら知りませんでした。
しかも、新郎新婦はわざわざ写真を撮って、お礼と一緒に送ってくれたのです。
そのことが、なんだかうれしく感じられました。
振り込みでは気持ちが伝わらないと思っていたのに、義母のお祝いの言葉は、ちゃんと二人に届いていたのです。
手渡しという形にこだわっていた自分が、少し恥ずかしくなりました。
次に親戚のお祝いがあったとき、私は義母に尋ねました。
「お義母さん、あの振り込みの名前って、どうやって変えるんですか?」
義母はうれしそうに笑いました。
「ああ、あれね。いいわよ、教えてあげる。何て入れるかは自分で考えてね」
その言葉に、私も笑ってしまいました。
今度は私も、相手が思わず笑顔になるようなお祝いを贈ってみたいと思います。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














