
願いが叶うまで、絶対に切っちゃダメだった
平成生まれの人ならきっと覚えている、ミサンガ。
カラフルな刺繍糸や刺しゅうヒモで編まれた細いブレスレットで、
「自然に切れると願いが叶う」
…そんな言い伝えが、まことしやかに信じられていました。
いつ・どこで流行ったの?
実はこの文化、1990年代〜2000年代前半にかけて、
中学生・高校生を中心に爆発的に広まったもの。
特にJリーガーが試合中に着けていたのがきっかけで火がついたとも言われていて、
当時はスポーツ選手、アイドル、学生…と全国の手首・足首がカラフルに染まっていました。
作り方も“友情文化”の一部だった
手作りするのが主流で、刺繍糸を3〜6本使って三つ編みや平編みして作っていました。
市販品もありましたが、「自分で作る」ことに意味がある風潮が強かったです。
夏休み前になると「○○ちゃんとおそろい作ろ〜」という声が聞こえ、
学校には“ミサンガ職人”が一人はいました。
「切れた=叶った」ブームの不思議なルール
ミサンガが注目された理由の1つに、絶対にハサミで切ってはいけない、自然にちぎれたとき=願いが叶う合図というのがありました。
だから、体育で汗だくになっても、プールに入っても、
「取れちゃうかも」と不安になりながら必死に守り続けていた人が多かったです。
SNSやアプリで願いごとを書く時代に、“ヒモが切れるまで願う”というアナログすぎる文化は、すっかり過去のものになってしまいました。
けれど、あの頃のミサンガには、
「願いごとは誰にも言わず、じっと待つ」という素朴なロマンが確かにありました。
まとめ
SNSで願いを書く時代になった今でも、ミサンガには、「願いごとは心に秘めて、ただ静かに待つ」という、どこか不器用で温かいロマンがありました。
材料は100円ショップなどでも買えますので、気になった方はぜひ作ってみてください!