
この黄色い桶、名前知ってる?昭和の銭湯を支えた“ケロリン”の正体
お風呂場にポツンと置かれた、まっ黄色の桶。
どこかで見たこと、ある気がしませんか?
赤いロゴで堂々と書かれた「ケロリン」の文字。
実はこれ、昭和の銭湯を象徴する桶なんです。
名前の正体は…薬の商品名!?
「ケロリン桶」の“ケロリン”とは、解熱鎮痛剤の名前。
もともとは製薬会社「内外薬品(現・イナリサーチ)」の販促品として作られた、れっきとした広告アイテムでした。
1963年、全国の銭湯へ無償配布されたのをきっかけに大ヒット。
丈夫で割れにくく、何より派手で目立つ。
いつの間にか全国津々浦々の銭湯に定着し、
ついには“銭湯といえばコレ”とまで言われる存在に。
東西でサイズが違うって知ってた?
実はケロリン桶には「関東版」と「関西版」の2種類が存在します。
関東仕様:直径約22.5cm、高さ11.5cmの“浅めタイプ”
関西仕様:直径約20.5cm、高さ12.5cmの“深めタイプ”
これは、地域によって湯桶の使い方に差があったため。
「頭にかぶる文化」「湯をくむ文化」など、使い方に合わせてデザインも微妙に違うんです。
今も買えるし、むしろグッズ化が止まらない
「もう見かけなくなったなぁ」と思ったあなた、実は間違い。
今もなおケロリン桶は通販サイトや銭湯グッズ店で販売しております。
“なんか見たことある”が、“欲しい”に変わる時代へ。
今やケロリン桶は、レトロからサブカルへ進化した伝説アイテムなのです。
まとめ|銭湯文化の片隅に、ケロリン
“お風呂といえば黄色い桶”──
その印象を、日本中に焼きつけたケロリン桶。
薬の販促アイテムから始まり、
昭和・平成・令和を超えて今も生き続ける、まさにレジェンド。
もしお風呂屋さんで見かけたら、
「おっ、ケロリンじゃん」ってつぶやいてみてください。
きっと、昭和通の仲間に一目置かれるはずです。