「新語・流行語大賞」のノミネート30語が発表
2025年11月5日、「現代用語の基礎知識」選による「新語・流行語大賞」のノミネート30語が発表されました。その年の世相を映し出す言葉として毎年注目を集めるこの賞は、今回も幅広いジャンルから言葉が選ばれました。
ノミネート語には、社会現象となった「緊急銃猟/クマ被害」や「物価高」といった社会問題、政治家の発言から生まれた「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」などが並びました。一方で、ネットミームの「エッホエッホ」や、AI関連の「チャッピー」といった、インターネット発の言葉が多く選ばれたのが今年の大きな特徴です。
ノミネート語の発表を受け、SNS上ではすぐに活発な議論が巻き起こりました。多くのユーザーが、自分の周囲で流行していた言葉が入っているかどうかを確認し、多様な反応を示しています。
「『エッホエッホ』が入ってるの納得すぎる」
といったネットミーム系の選出に対しては、SNS世代からの強い共感が寄せられています。一方で、
「『古古古米』は知ってたけど、まさか流行語にノミネートされるとは思わなかった」
「オールドメディアが入るのは皮肉がきいてて面白い」
といった、選定の意外性や背景に言及する声も見受けられました。
また、ノミネートされた政治関連の言葉に対しては、「あれは流行語じゃなくてニュースの見出しだろう」といった、流行語としての適格性に疑問を呈する意見も一部で飛び交っています。ユーザーの反応全体からは、「流行」の定義が世代やコミュニティによって多様化している現状が垣間見えます。
今回の流行語大賞のノミネートリストは、現代社会が抱える「情報の分断」を象徴しているとも言えます。インターネットやSNSで爆発的に広がる言葉がある一方で、新聞やニュース番組を通じて年配層やビジネスパーソンに広く浸透する言葉もあります。
「クマ被害」や「物価高」は肌で感じている現実であり、「働いてまいります」といった政治家の言葉も身近なニュースかもしれません。しかし、若年層の間で広く使われる「エッホエッホ」などは、初めて目にする言葉かもしれません。
言葉は、共感を生み、連帯感を深めます。今回のノミネートをきっかけに、異なる世代が互いの流行を知り、「こんな言葉が流行っていたのか」と会話のきっかけにできるなら、流行語大賞の役割はさらに深いものになるでしょう。
年間大賞の発表は12月初旬です。
選ばれた言葉が、どのように今年の社会を総括するのか、期待が高まります。














