夫の力強い約束を信じていたのに…
臨月を迎え、いつ産まれてもおかしくない時期でした。
夫は「出産は絶対立ち会うから!準備もバッチリだよ!」と力強く宣言していました。
私はその言葉に安心し、彼を信じていました。
しかし、陣痛が始まっても夫は来ません。
仕事中のはずの彼に電話しても出ず、痛みに耐えながらタクシーで一人、病院へ向かいました。
「なんで出ないの…?」
分娩室で待つ間も、画面は暗いまま。怒りと悲しみで涙があふれました。
まもなく生まれる瞬間
そして、いきむ直前。
「ごめん!」
ドアが開き、汗だくの夫が飛び込んできました。
「ずっと病院にいたんだ!でも…まさか入院先が“別の病院”だとは思わなくて!」
夫がタクシーで駆けつけた先は、結婚前に私が通っていた旧病院だったのです。
慌てて正しい病院に来た時には、すでに私は分娩室の中。
間に合わなかったけれど、
産声を聞いた瞬間、夫は泣き崩れました。
「本当に…無事でよかった」
後から思えば、彼らしい“全力の方向違い”でした。
本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
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