「絶対に知り合いにはバレたくない」と思いつつ始めたマッチングアプリ。だが、待ち合わせ場所にいた意外な人物とは
マッチングアプリで出会ったのは
「絶対に知り合いにはバレたくない」
40代からのマッチングアプリ。
知り合いを避けるため、スマホの電話帳を読み込ませて知人を表示させない設定はもちろん、思いつく限りの除外設定を徹底。完璧なはずの身バレ対策。
ほどなくして、とても雰囲気の良い女性とマッチングしました。
「はじめまして!映画がお好きなんですね」
「ええ、最近話題のアクション映画も観に行きましたよ」
メッセージのテンポも良く、毎日のやり取りがすっかり日課に。
ただ、今思えば条件が合いすぎていました。
お互いに希望する年齢層が一致。さらに「映画好き」という趣味の共通点。おまけに生活圏(職場)が同じだったため、アプリが気を利かせて「あなたにピッタリの相手ですよ!」と優先的に引き合わせてしまったのです。
そんなこととはつゆ知らず、弾む会話、トントン拍子に進むデートの約束。
「今度の週末、一緒にお茶でもしませんか?」
「ぜひ!楽しみにしています」
迎えた当日。
待ち合わせのカフェで、私は少し緊張しながら声をかけました。
「あの、もしかして……」
「はい!……えっ?」
「嘘でしょ……?」
振り返った女性の顔を見て、一瞬で血の気が引く思い。そこにいたのは、職場でよく言葉を交わす同僚だったのです。
お互いに顔面蒼白。
心臓が止まるかと思うほどの最悪の瞬間。あんなに念入りに設定したのに、なぜ。
理由はとてもシンプルでした。
私たちは職場でよく話すものの、仕事の連絡はいつも会社のパソコンや内線。
お互いの「個人の電話番号」は知らず、自分のスマホにも登録していませんでした。
自分のスマホに相手の番号が入っていないのだから、アプリが知り合いだと判断できるはずもありません。
これが身バレ対策の思わぬ落とし穴。
流れる気まずい沈黙。
2人の約束
明らかに動揺し、今にも逃げ出しそうな彼女。しかし、ここで気まずいまま終わらせては、明日からの仕事に支障が出ます。
「……お互い、盲点でしたね」
私がわざとおどけて笑うと、彼女はハッとして顔を上げました。
「ここは一つ、今日のことは二人だけの秘密。職場では今まで通りということで」
「……誰かに言ったら、道連れですよ?」
「ええ、完全に共倒れですね」
その言葉に、彼女もふっと吹き出しました。
張り詰めていた空気が一気に和らぎ、その日は「アプリ婚活の苦労を語り合う戦友」として、コーヒーを飲みながら大盛り上がり。
後日、職場で彼女とすれ違ったときのこと。
すまし顔の彼女と一瞬だけ目が合い、誰にも気づかれないように、お互い小さく笑い合いました。
あの時は本当にゾッとしましたが、機転を利かせたおかげで頼もしい秘密の共有者を獲得。
最悪のピンチを爽快に切り抜け、今では少しだけ職場が楽しいです。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














