「なんで、誰も掃除しないの?」休憩室にある共有の電子レンジ。だが、それを見ていた同僚たちの発言に思わず絶句
レンジの汚れ
お昼休みのチャイム。いつものように会社の休憩室へ。
今日はお気に入りのおかずを詰めてきた、こだわりの手作り弁当です。
休憩室は、すでにお昼ごはんを食べる人たちで大賑わい。
「お疲れ様です! 今日のお弁当、美味しそうですね」
「ありがとう。昨日の夕飯の残りなんだけどね」
そんな他愛のない会話を交わしつつ、お弁当を温めようと共有の電子レンジへ向かいます。
「よし、温かいごはんを食べようっと」
ウキウキしながら扉を開けた瞬間、思わず絶句。
「うわっ……なんで、誰も掃除しないの?」
庫内の底に、茶色いソースのようなものがベッタリ。
どうやら、前に使った誰かがお弁当の汁をこぼしてしまった様子。ひと目でわかるほどの、ひどい汚れです。
振り返ると、休憩室には何人かの同僚の姿。私のすぐ前にお弁当を温めていた人も、何食わぬ顔で食事の真っ最中。
「(えっ、これみんな気づいてて、そのまま使ってたの?)」
信じられない気持ちで固まっていると、後ろに並ぼうとした同僚から声が。
「どうしました?レンジ壊れてますか?」
「いえ、そうじゃないんですが……中にソースがこぼれていて」
私が指差すと、同僚は軽く覗き込んでひとこと。
「あー、本当だ。誰かこぼしたんですね。でも、お弁当箱の底につかないように端っこに置けば平気じゃないですか? 次、私が温めたいんでそのまま使っちゃいますね」
なぜそのままに?
その言葉に、なんとも言えないモヤモヤした感情が。
「(いやいや、次に使う人のこと、少しは考えないのかな……)」
誰も気づかないふりをして、自分の番だけやり過ごそうとする空気。それがたまらなく嫌で、思わず口を開きます。
「ちょっと待ってください。このまま温めたら、ソースが焦げて変な匂いがついちゃいますよ。私が拭きますから」
備え付けのペーパータオルを濡らし、こぼれたソースをゴシゴシ。
「あ、拭いてくれるんですか? すみませーん」
同僚は悪びれる様子もなく、スマホに夢中です。
そこへ、たまたま休憩室に入ってきた先輩の明るい声。
「あれ、レンジの掃除してくれてるの? 助かるわー!さっきからソースの焦げた匂いが気になってたのよ。みんなが見て見ぬふりする中、そういう気遣いができるって本当に素敵ね。ありがとう!」
先輩の言葉に、ハッとする同僚たち。さっきまでスマホを見ていた同僚も、バツの悪そうな顔で慌ててうつむきます。
「いえ、次使うとき気持ちよく使いたいだけですから」
私は笑顔でそう返し、ピカピカになったレンジでお弁当を温めました。
取り出したお弁当は、いつもより少しだけホカホカ。
小さなことかもしれないけれど、正しいことをして良かった。そう心から思えた、スカッと爽快なお昼休みでした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














