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2026.10.12(Mon)

「さっきの郵便局では30円安かったぞ」封筒1通の料金で30分怒り続けた男性が、はかりの数字を見て黙った理由

「さっきの郵便局では30円安かったぞ」封筒1通の料金で30分怒り続けた男性が、はかりの数字を見て黙った理由

「さっきの郵便局では30円安かったぞ」

以前、郵便局の窓口で働いていたときのことです。

60代くらいの男性が、大きな封筒を1通持ってきました。

定形外郵便の「規格外」に当たるサイズの封筒です。

私はいつもどおり重さを量り、料金をお伝えしました。

すると男性は、眉をひそめました。

「えっ、そんなにするの?さっき別の郵便局で聞いたときは、30円安かったぞ」

「そうでしたか。少々お待ちください。もう一度確認しますね」

私は封筒を量り直し、料金表も確認しました。しかし、最初にお伝えした金額で間違いありません。

「こちらの重さですと、この料金になります」

「いやいや、おかしいだろ。同じ封筒なのに、なんで30円も違うんだよ」

「料金は重さによって変わるのですが…」

「だから、向こうでも量ってもらったんだって。そっちのはかりがおかしいんじゃないのか?」

男性は納得してくれません。

私が説明するたびに、男性は前の郵便局では安かったと繰り返します。

「ちゃんと確認してくれよ。こっちだって余分なお金は払いたくないんだから」

その気持ちは分かります。ただ、窓口で勝手に料金を安くすることはできません。

奥では局長が電話対応をしていました。

私は声をかけるタイミングをつかめず、何とか自分で説明しようとしていました。

しかし、話は平行線のまま。気づけば30分ほどが過ぎ、後ろには列ができていました。

周囲からため息が聞こえ、私は焦るばかりでした。

ついに男性は窓口の台をこぶしでたたき、大きな声を出しました。

「もういい!上の者を呼べ!」

はかりに表示された「52グラム」

ちょうど電話を終えた局長が、その声を聞いて窓口へ来てくれました。

私から事情を聞くと、局長は男性に向き直りました。

「お待たせして申し訳ありません。こちらでもう一度確認しますね」

局長ははかりの表示を男性から見える向きに変え、封筒を載せ直しました。

表示された数字は、52グラム。

「今、52グラムありますね。この封筒の場合、50グラムを超えると料金が30円上がるんです」

「だから、前の郵便局ではもっと安かったんだよ」

男性はまだ不満そうです。

すると局長が、落ち着いた声で尋ねました。

「前の郵便局で量ってもらってから、何か変わったことはありませんか?中身を追加したとか……」

「何も変わってな……あっ」

男性が言葉を止めました。

「そういえば、あっちの局を出たあとで写真を1枚入れたな」

「そうでしたか。それでしたら、その分の重さで50グラムを超えた可能性がありますね」

男性は、もう一度はかりを見ました。

「…ああ、そういうことか」

先ほどまでの勢いはなくなり、男性は黙って財布を取り出しました。

そして前の郵便局で聞いた金額に30円を足し、窓口に置いたのです。

「……悪かったな、疑って」

私は少し驚きましたが、「いえ」と答えて封筒をお預かりしました。

ようやく列が動き始め、次のお客さまが小包を置きながら声をかけてくれました。

「大変でしたね。お疲れさまです」

その一言に、張りつめていた気持ちが少しほぐれました。

局長も、私にだけ聞こえる声で言いました。

「説明は間違ってなかったよ。でも、次からはもっと早く呼んでね。1人で抱えなくていいから」

私は小さくうなずきました。

正しく説明していても、なかなか納得してもらえないことはあります。

あの日の出来事は、困ったときには無理をせず、周囲に助けを求めることも大切なのだと気づかせてくれました。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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