「まだ終わってないの?間に合う?」準備が遅れた私を笑ったママ友。翌朝、何も言わなくなった理由
前日になっても終わっていなかった準備
娘の幼稚園のお楽しみ会で、私は30人分の名札と、会場の壁に飾るものを作る係になりました。
ところが仕事が立てこみ、作業できるのは娘を寝かせたあとの夜だけ。
少しずつ進めていたものの、会の前日になってもまだ完成していませんでした。
同じクラスのママ友は景品係でした。
普段から習い事や家のことを話題にして、何かと比べるような言い方をすることがあります。
その日の仕事帰り、紙袋を抱えて園へ迎えに行くと、ママ友がほかのママたちと立ち話をしていました。
「名札、もうできた?」
「まだ途中なの。今夜で仕上げるよ」
するとママ友は少し驚いた顔をしました。
「えっ、まだなんだ。明日の10時でしょ? 間に合う?」
「うん。ちゃんと持ってくるから」
私がそう答えると、ママ友は周りのママたちにも聞こえる声で言いました。
「仕事してる人は大変ね、うちは3日前に終わったけど」
周りのママたちは返事に困ったように笑っています。私はそれ以上何も言わず、娘の手を引いて園を出ました。
夜中までかけて仕上げた30人分
その晩、私は食卓で名札と飾りの続きを作りました。
うさぎやぞう、くまなど、30枚の名札には少しずつ違う動物を描いていきます。時計が2時を回ったころ、ようやくすべて完成しました。
翌朝10時、遊戯室でお楽しみ会が始まりました。
保護者席には10人ほどが座り、私の左隣には昨日のママ友がいます。子どもたちは私が作った名札を下げ、後ろの壁には飾りも並んでいました。
担任の先生が前に立ち、子どもたちの名札と壁を示しました。
「この名札と飾りは、全部手作りしていただきました。名札も一枚ずつ違うんですよ」
子どもたちがうれしそうに自分の名札を見せ始めると、保護者席から拍手が起こりました。
「こんなにたくさん準備してくださって、本当にありがとうございました」
昨日とは違って、何も言わなかったママ友
拍手が大きくなる中、隣を見ると、ママ友は手を上げかけたあと、そのまま静かに膝へ戻していました。
右隣の母親が名札を見ながら、小さな声で言いました。
「すごいね。全部違うんだ」
すると後ろから、昨日園の門にいたママも声をかけてきました。
「ちゃんと10時に間に合ったね」
「うん、なんとか」
私が笑って答えると、隣のママ友は何も言わず、前を向いていました。
帰りの門でも、その日の準備について話すことはありませんでした。
前日に何を言われても、まずは自分の役目を終わらせよう。そう思って夜中まで作業しただけでしたが、子どもたちが名札をうれしそうに見せ合う姿を見て、間に合わせてよかったと思えた一日でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














