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2026.07.14(Tue)

「シンクは完璧に磨いた」とドヤ顔する夫。だが、妻が見た呆れた光景とは

「シンクは完璧に磨いた」とドヤ顔する夫。だが、妻が見た呆れた光景とは

「完璧に磨いた」の中身

その日は夫の在宅勤務日だった。仕事を終えて私が帰宅すると、夫がキッチンから顔を出して、得意げに言った。

「シンクは完璧に磨いた」

共働きで家事は分担のはずなのに、夫が自分から掃除をするのは本当に珍しい。

日ごろ「手が空いたらやる」と言うばかりで、その手が空いた場面を私はほとんど見たことがなかった。だからこそ、その一言には少しだけ胸が弾んだ。

私は驚いて、思わず台所をのぞきに行った。今日は洗い物をしなくて済むかもしれない。そんな淡い期待を抱えながら。

なるほど、シンクは見違えるほど輝いていた。

水垢もぬめりもきれいに落ちて、蛇口までぴかぴかだ。だが、その隣が問題だった。コンロの天板には、炒め物の油が茶色く飛び散ったまま。シンクの脇には、水を張ったフライパンと鍋が、いくつも重ねて放置されている。

「コンロの油は?」

私が尋ねると、夫はあっさりと胸を張った。

「そこはやってない。シンクを洗っただけ。やってあげたんだから、文句言うなよ」

子どもの一言で

ちょうどそのとき、宿題をしていた小学生の息子が、台所をのぞきに来た。そして、こてんと首をかしげて言った。

「パパ、まだベタベタだよ。ここ、汚れてる」

小さな指がさすのは、油まみれのコンロだった。夫の得意げな顔が、みるみるこわばっていく。

「いや、これは…」

言い訳の語尾が、尻すぼみに消えていった。息子はきょとんとしたまま、追い打ちのように続けた。

「ママはいつも、コンロもピカピカにしてるよ」

夫は、ぐっと言葉を失った。私は笑いをこらえながら、洗剤とスポンジを差し出す。

「せっかくだから、完璧にしちゃお」

夫は観念したように受け取り、コンロの油をこすり始めた。こびりついた汚れはなかなか落ちず、何度も同じ場所をこすっている。

鍋を洗い、フライパンを磨き、換気扇の下でしばらく黙り込んだまま手を動かし続けた。思ったより手間がかかることに、ようやく気づいたらしい。

「……これ、けっこう大変なんだな」

「毎日やってるからね」

その日以来、夫の「やっといた」の中身は、少しずつ本物になっていった。ピカピカの基準が、我が家でようやくそろった気がしている。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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