「お絵かきが仕事?ランチ代になるの?」在宅で働く私を笑う義妹。だが、私が開いたスケッチブックで顔が真っ赤に
義母の誕生日
義母の誕生日、夫の妹に兄の稼ぎのことで嫌みを言われます
義母の誕生日に、夫の実家へ集まった日のことです。
夫がケーキを受け取りに出かけ、居間には義母と私、夫の妹が残りました。
「お兄ちゃん、1人で稼いで大変ね」
会社勤めの義妹は、昼間も家にいる私を専業主婦のように扱います。
私は家で、頼まれた絵を描く仕事をしています。
「家で絵の仕事をしてるんです」
仕事を笑われても、誕生日の席なので私は笑ってやり過ごしました
義妹は、ふふっと笑って首をかしげました。
「お絵かきが仕事?ランチ代になるの?」
昼間からお絵かきなんて、いいご身分よね、と義母にまで同意を求めます。
どんな絵かを話しても、また笑われるだけ。
それに今日は、義母が楽しみにしていた誕生日です。
言い合いで台無しにしたくなくて、私は笑ってやり過ごしました。
義母は、夢中なキャラクターの作者にお礼を言いたいと話します
義母が、空気を変えるように明るい声を出しました。
春から夢中になっている、本の話です。
今朝買えたという新作のキーホルダーを、義母は眺めてから座卓へ置きました。
「描いた人にお礼を言いたいわ」
本物のプロ
義妹がその作者まで持ち出して私を下げ、私は動きました
すると義妹が、待っていたように私を見ました。
「描いてる人は本物のプロなの」
全国でグッズになってるんだから、お義姉さんのお絵かきとは違うのよ、と続けて笑います。
誕生日の席で、義母の大切な子まで私を下げる道具にされる。今日だけは、もう笑ってやり過ごせませんでした。
「見せたい物があるんです」
私はスケッチブックを開き、キーホルダーの隣に並べました
私はバッグからスケッチブックを出し、キーホルダーの隣で開きました。
義母が言っていたキャラクターが、ページいっぱいに並びます。
どのページの隅にも、描いた日付があります。
「真似して描いただけでしょ」
「世に出る2年前の日付です」
義母が、帽子の子は見たことがないわ、とつぶやきます。
私が生んだキャラクターです。
作者名以外は伏せていて、知っているのは夫だけ。
このスケッチブックも、ケーキのあとで義母に贈ろうと持ってきた物でした。
義妹の言葉をそのまま返して、私は自分の仕事を伝えました
世に出なかった案まで持っているのは、描いた本人だけです。
義妹が、目を見開いて私の顔を見ました。
「本物のプロって、お義姉さんなの?」
私は、義妹の言葉をそのまま返しました。
「お絵かき、でしたっけ」
義妹は顔を真っ赤にして、キーホルダーとスケッチブックを見比べるだけで、ランチ代の話はもう出てきませんでした。
義母に、お義姉さんに言うことがあるわよね、と静かに促され、開いたスケッチブックの前で小さく頭を下げました。
義母は私の手を包み、あなただったのね、ありがとうね、と繰り返しました。
義妹は、お皿を出してくると言って、台所へ立ちました。
※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














