「お昼ご飯は残り物で十分でしょ」嫁も娘も同じ扱いと言い、乾いた魚を出す義母。だが、私の一言で態度が一変
掃除の手伝いのあとのお昼
義母は、お昼ご飯は残り物で十分だと言いました
10月の土曜日。私は朝から夫の実家に呼ばれ、ひとりで掃除を手伝っていました。
夫は町内の草刈りに出ていて、戻るのは昼過ぎです。
台所はいいから2階の窓と網戸をお願い、と義母に言われ、午前中はずっと2階で窓を拭いていました。
お昼に茶の間へ呼ばれると、座卓の私の前には、ぱさぱさに乾いた焼き魚の切れ端と、汁気のなくなった煮物。
義母の前には、漬物の小皿と湯のみだけです。義母は湯のみを置き、私の顔を見て言いました。
「お昼ご飯は残り物で十分でしょ。」
「冷蔵庫には、ゆうべの残りだけ。」
義母は、嫁も娘も同じ扱いだと言い切りました
夫からは、義姉が来る日には義母が朝から張り切って料理を用意し、座卓にはいつもごちそうが並ぶと聞いていました。私が焼き魚に箸を伸ばしかけて止まると、義母は胸に手を当てて言い切りました。
「うちは嫁も娘も同じ扱いなの。」
「娘が来たって、同じ残り物よ。」
嫁の私は、何も言い返せずに箸を止めました
義母は漬物を2切れつまんだだけで、立ち上がりました。
「嫁なんだから、文句は言わないの。」
「食べたら、お皿洗っといて。」
義母は洗濯物を取り込みに庭へ出ていきました。夫から聞いた話を持ち出しても、聞いただけでしょと言われればそれまでです。嫁の私が言い返せば、角が立つだけ。乾いた焼き魚は、半分も食べられませんでした。
嫁も娘も同じ扱いと言われて
私は、冷蔵庫にあったちらし寿司を座卓に置きました
残った煮物をしまおうと、台所で冷蔵庫の扉を開けました。
真ん中の段には、朱塗りの丸い寿司桶が置かれていて、小鉢を入れる場所がありません。
いったん桶を取り出すと、ラップの下には、黄色い錦糸卵に、えびと絹さやを散らした、色とりどりのちらし寿司がありました。
今夜、義姉が来ると聞いていたので、義母が午前中に作って冷蔵庫に入れておいたのでしょう。
私にはゆうべの残りしかないと言いながら、義姉のためには手の込んだ料理を用意していたのです。
台所に置いたままにもできました。でも、同じ扱いと言われたまま帰るのは嫌でした。
私は寿司桶を茶の間へ運んでラップを外し、焼き魚の皿の横に置きました。洗濯物を縁側に置いた義母が上がってきて、自分の席に膝をつきました。
「冷蔵庫に、ちらし寿司が。」
「これも、ゆうべの残りですか?」
私は、娘さんにも残り物を出すのかと聞き返しました
義母は声を上ずらせました。
「それは今夜、娘が来るからよ!」
私は、義母の顔をまっすぐ見ました。
「娘さんが来たって、残り物ですよね?」
昼食と夕食の違いはあっても、義母は先ほど、娘が来ても同じ残り物を出すと言い切ったばかりです。それなのに、義姉のためには朝からちらし寿司を用意していました。
義母は口を半分開けたまま、止まりました。夫も、義姉が来る日にはごちそうが並ぶことを知っています。もうすぐ草刈りから戻る息子の前で、嫁も娘も同じ扱いだという自分の言葉が嘘だったと認めるわけにはいかないのでしょう。
急に寿司をすすめる義母の方へ、私は焼き魚を返しました
義母は急に声を高くし、寿司桶の縁に両手をかけました。
「あ、あなたも、お寿司をどうぞ!」
私は、自分の前の焼き魚の皿を、義母の方へすっと滑らせました。
「ゆうべの残りは、お義母さんに。」
義母は寿司桶に手をかけたまま、滑ってきた乾いた焼き魚を見つめ、口を固く結びました。
※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














