tend Editorial Team

2012.04.11(Wed)

セバスチャン・ゴダールのクラシックへの新たな挑戦

20年ほど前、若くしてピエール・エルメの右腕に引き抜かれたセバスチャン・ゴダール。新しい自分の店で新しいステージに挑みます。 (c) Michael Adelo

20年ほど前、若くしてピエール・エルメの右腕に引き抜かれたセバスチャン・ゴダール。新しい自分の店で新しいステージに挑みます。 (c) Michael Adelo

セバスチャン・ゴダールは、1997年、26歳の若さで、パティシエの王様ピエール・エルメのあとのフォションのシェフ・パティシエに就任しました。エルメが、その座をゴダールに受け渡したのです。エルメは当時、いち早くそのずば抜けたセンスを見抜いて、セカンドシェフに抜擢しています。ゴダールはその後セカンドを3年間も務めていたほどですから、若い時からよっぽど才覚が優れていたのでしょう。

ゴダールがフォションのトップシェフとなってからは、当時はバニラとチョコレート、カフェ味しかなかったエクレアに、フォションの紅茶のフレーバーを付けたクレーム・パティシエールを仕込んだ新しいエクレアを発表しました。また、手裏剣の形のような、曲線のフォルムが美しいケーキを創り、その一つ一つを寄せ集めるとまるでパズルのように組み合わせて遊ぶことができる、さまざまな大きさの立体的な絨毯が出来上がるようなアイディアで、話題を呼んだこともありました。

このケーキ群は、今のフォションのクリエーションのイメージに繋がる原点となったと思います。そして、フォションのあとは、パリ左岸の有名な百貨店“ボン・マルシェ”内にカフェ・パティスリー“デリカバー”をオープン。ここでは健康志向を掲げた野菜を使ったケーキをスタイリッシュな姿に創り上げるなど、誰よりも一歩進んだクリエーションに取り組んできました。

“De père en Fils depuis 1955(1955年より、父から息子へ)”と書かれた日除け。ロレーヌ地方のパティシエだった父親へ敬意を送ります。

“De père en Fils depuis 1955(1955年より、父から息子へ)”と書かれた日除け。ロレーヌ地方のパティシエだった父親へ敬意を送ります。

ゴダールはいつも誰よりも先んじたヴィジョンを持ってアクションを起こす人。4年前にデリカバーをやめて、新しい店に取り組むことを、そのイメージ作りとともに模索していたのです。

「さんざん新しいものに取り組んできたけれど、伝統的な本物のフランス菓子こそに本質があると思い至って、この店ではクラシックなフランス菓子しか出しません。つまり、最近流行の新古典パティスリーもなし。クラシックなレシピを、どうしたら今の味として改良できるかという進化は、もちろん常に考えていますが。」

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