本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
「幸せになれよ」元カレからの気味の悪い祝福
今の夫と結婚して間もない頃の話です。
SNSで結婚報告をした数日後、スマートフォンに見覚えのないアイコンから通知が届きました。
開いてみると、それは3年前に別れた元彼からのLINEでした。
「久しぶり。結婚したんだって? おめでとう。幸せになれよ」
彼とは、彼の浮気が原因で泥沼の別れ方をしていました。
別れてからは連絡先も消していたのですが、どうやらSNS経由で私のアカウントを見つけたようです。
文面だけ見れば普通の祝福メッセージですが、当時の彼の身勝手さを知っている私にとっては、背筋がゾワッとするような違和感しかありません。
「返信したら面倒なことになる」
そう直感した私は、既読をつけないまま、そのメッセージをそっと非表示にしました。
関わらないのが一番です。
しかし、その日の深夜。
私のスマホが狂ったように振動し始めました。
深夜の通知ラッシュで露見した「金くれ」の本音
時刻は午前2時。寝室に響くブブブブッという連続したバイブ音。
恐る恐る画面を見ると、通知件数は「35件」。
すべて元彼からです。 震える手でトーク画面を開くと、そこには昼間の紳士的な態度とは真逆の、呪詛のような言葉が並んでいました。
「おい」
「既読つかないけどブロック?」
「せっかく祝ってやったのに無視かよ」
「調子乗ってんの?」
そして、スクロールした最後に書かれていた「本題」を見て、私は恐怖を通り越して呆れ果てました。
「てか、結婚するくらい金あるなら、ご祝儀代わりに3万貸してくんない?」
「パチンコで負けて家賃やべーんだよ」
「幸せなら人助けしろよ」
「頼むよ、3万でいいから!」
結局、彼は私を祝いたかったわけでも何でもなく、ただ単に
「お金に困って、連絡できそうな女に手当たり次第声をかけただけ」
だったのです。
私は無言でブロックボタンを押し、通報しました。
隣で安らかに眠る夫の寝顔を見ながら、
「あんな男と縁が切れて本当によかった」
と、心底安堵した出来事でした。
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