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2026.03.04(Wed)

75年ぶり選抜出場の長崎西に快足の1年生・平木悠喜がベンチ入り。左手のハンデを自らの「足」で突破

「走塁なら手は関係ない」専用器具で打撃に挑み、U-16日本代表の実績を引っ提げ聖地へ

3月19日に開幕する第98回選抜高校野球大会に、21世紀枠で出場する長崎西。注目を集めるベンチ入りメンバー20人の中に、1年生の平木悠喜選手が名を連ねました。生まれつき左手首の先がないという身体的な特徴を持つ平木選手ですが、彼はその個性を言い訳にせず、幼少期から「一人の野球選手」として技術を磨き続けてきました。

 

平木選手が野球を始めたのは小学校1年生の時。右手にグラブをはめて捕球し、瞬時に外して右手で投げるという動作を自ら編み出し、守備の不利を克服してきました。その実力は高く評価されており、中学時代には硬式野球の長崎ポニークラブでU-16日本代表に選出された実績を持ちます。高校進学に際しても、宗田将平監督からの特別な配慮の申し出を「みんなと一緒にしてください」と断り、実力で背番号を争う道を選びました。

 

打撃時には専用の器具を装着しますが、左手で押し込むことが難しいため、打球が飛びにくいという課題があります。しかし、彼は「走塁なら手は関係ない」と自身の強みを再定義。冬場のトレーニングで体重を7キロ増量させ、50メートル6秒台の快足をさらに磨き上げました。宗田監督も「足が速いし、バントもうまい。勝負にこだわりたいので選んだ」と明言しており、代走やバントのスペシャリストとしての信頼を勝ち取っています。

 

SNS上でも、平木選手のベンチ入りに対して、その技術と努力を真っ直ぐに評価する声が並んでいます。

 

『片手で捕球と送球をこなす技術は並大抵の努力ではない。U-16代表の実績がその証明。』 

『監督が戦力として選んだと言い切っているのが素晴らしい。代走での出場が楽しみ。』

 『本人が「特別扱いは不要」と言い切る潔さが格好いい。甲子園でも自分のプレーを貫いてほしい。』 

『親友の藤本選手と一緒に選ばれて泣いて喜んだというエピソードに、チームの良さが表れている。』

 

昨夏の甲子園で活躍した、同じく左手指に欠損のある県岐阜商の横山温大選手のプレーにも刺激を受けたという平木選手。しかし、彼が見据えているのはあくまで「チームの勝利」です。メンバー発表の際、最後の一枠で名前を呼ばれた瞬間に流した涙は、1年生として、そして一人の球児として積み重ねてきた努力が報われた瞬間のものでした。

 

「甲子園で盗塁をするという夢が実現できるかもしれないと思うとわくわくする」と語る16歳。

 

聖地のダイヤモンドを自慢の快足で駆け抜けるその瞬間を、多くのファンが静かに見守っています。

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