信じられない電話の内容
今振り返っても、「本当にあんな人がいたなんて」と信じられないような出来事があります。
息子がまだ小学生だった頃の話です。
ある日の夕方、クラスメイトのお母さんから突然電話がかかってきました。
普段あまり連絡をとる相手ではなかったので「何かトラブルでもあったのかしら」と少し身構えて電話に出ました。
「あのね、学校の休み時間にやってる鬼ごっこのことなんだけど」
相手のお母さんは、少し焦ったような、でもどこか必死な口調で切り出しました。
「うちの子、どうしても鬼ごっこで一番速く走りたいみたいなの。でも、お宅の息子さんが速すぎて、どうしても捕まえられないって泣いてて……」
「はあ……そうですか(それは子供たちの遊びの話では?)」
「それでね、お願いがあるんだけど。息子さんに『もっとゆっくり走って』って言ってもらえないかしら?手加減して、うちの子に捕まるようにしてほしいの」
一瞬、何を言われているのか理解できませんでした。
「えっと……それは、わざと手を抜けということですか?」
「そう! うちの子が自信なくしちゃうから。実はね、お宅だけじゃなくて、うちの子より足の速い子全員のお家に電話してお願いしてるのよ」
悪びれる様子もなく、さも「当然の配慮」とでも言うような口ぶりに、私は開いた口が塞がりませんでした。
子供の遊びに親が介入して、しかも「接待鬼ごっこ」を強要するなんて。
あまりの馬鹿らしさと面倒くささに思わずドン引き、私はきっぱりとお断りしました。
「それは子供同士の問題ですから。親の私が『負けてあげなさい』なんて指示はできません。失礼します」
しかし、そのお母さんの暴走は止まりませんでした。
続く暴走
その後も、行事や係決めのたびに電話がかかってくるようになったのです。
「今度の運動会、リレーの選手決めがあるでしょう?うちの子が選ばれたいから、息子さんは立候補しないでくれない?」
「委員会の委員長、うちの子がやりたいって言ってるの。だから今回は譲ってあげて」
着信画面にその人の名前が出るたびに、「またか……」と胃がキリキリするようなモヤモヤした日々が続きました。
結局、その親子はどうなったかというと……。
親があまりにも過干渉で、理不尽な要求を周りに繰り返したせいで、保護者の間でも「あのお家はちょっと関わらない方がいい」と噂が回ってしまったのです。
やがて学校内でもその子の居心地が悪くなってしまったようで、最終的には転校していきました。
「子供のため」を思ったはずの行動が、結果的に子供の居場所を奪ってしまった。
親のあり方について深く考えさせられた、忘れられない体験です。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














