「細かいことを気にしすぎじゃないですか」出入口の前に停まる、隣家の来客駐車。直接の注意をやめた私の家に届いた1枚の紙
出入口の前に停まる、隣家の来客の車
今の家に越してきたころ、隣は来客の多い家でした。
週末になると友人や親戚の車が入れ替わりで来ていました。誰が来るかは、もちろんこちらが口を出すことではありません。
困っていたのは、車を停める場所でした。
うちの駐車場の出入口には低い縁石があり、車を出し入れできるのは縁石が切れている部分だけです。
そのすぐ前に車を停められると、完全に塞がれてはいなくても、何度も切り返さなければ出られません。
実際、車を出すだけで五分ほどかかった日もありました。
ある週末、私は隣の家の方に声をかけました。
「すみません。もう少しだけ離れたところに停めてもらえませんか」
すると返ってきたのは、少し予想外の言葉でした。
「道路なんだから、別にいいでしょう。通れるんですよね」
確かに、まったく通れないわけではありません。それ以上言えず、その日は引き下がりました。
ところが後日、また同じように車が停まっていました。前にもお願いしたことを伝えると、
「道路なんだから別にいいでしょう」
と、同じ言葉をもう一度言われました。
そのうち、タイヤが縁石の内側まで入っている日もありました。さすがに気になり、もう一度お願いすると、
「細かいことを気にしすぎじゃないですか」
と返されました。
何度言っても話がかみ合わず、こちらが迷惑をかけているような気持ちになって、それきり直接伝えるのはやめました。
全戸に配られた、名前のない一枚
最後にしたのは、管理会社へ相談することでした。自分で張り紙をしたり、写真を撮ったり、車に触れたりはしていません。
しばらくして、ポストに「駐車についてのお願い」と書かれた紙が一枚入っていました。
同じ紙は隣にも向かいにも配られていて、特定の家の名前はどこにもありませんでした。
次の週末から、うちの出入口の前に車が停まることはなくなりました。隣から理由を聞かれることも、何か言われることもありませんでした。
数日後、道で隣の方と顔を合わせました。
「こんにちは」
「こんにちは」
少し間があって、隣の方が言いました。
「あの紙、来てましたね」
「来てましたね」
それだけでした。何事もなかったように挨拶を交わせたことに、私はほっとしました。
名指しで注意してもらわなかったからこそ、必要以上に関係をこじらせずに済んだのかもしれません。困っていることは伝えたい。でも、相手を負かしたいわけではない。今も前の道に知らない車が停まっていると、私はまず、縁石の切れ目が空いているかだけを見るようにしています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














