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2026.09.29(Tue)

「夜は窓を閉めてもらえませんか」夜中まで聞こえてくる2匹のほえ声。近所の人たちが飼い主に伝えたこと

「夜は窓を閉めてもらえませんか」夜中まで聞こえてくる2匹のほえ声。近所の人たちが飼い主に伝えたこと

夜中まで聞こえてくる2匹のほえ声

仕事を退いて一年目の春、妻と二人で郊外の一戸建てに移り住みました。

庭いじりを楽しみにしていたのですが、暮らし始めて気になったのが、前の家で飼われている2匹の犬でした。

昼間だけならまだよかったのですが、夜になっても何度もほえる声が聞こえてきます。

飼い主は50代くらいの男性でした。ある朝、ごみ出しで顔を合わせたとき、思いきって声をかけました。

「すみません。夜中のほえ声が、うちの寝室までかなり聞こえてくるんです」

男性は少し驚いた顔をしてから、頭を下げました。

「そうでしたか。すみません。なんとかします」

しばらくすると、2匹は家の中で飼われるようになりました。ところが夜になっても窓は開いたままで、ほえる声は以前とあまり変わらず聞こえてきました。

眠ったと思ったところで起こされ、明け方にまた目が覚める。そんな夜が気づけば2週間ほど続いていました。

ある朝、妻に「また眠れなかったの?」と聞かれ、私はため息をつきました。

「うん。もう2週間くらいこんな感じだな。さすがにきついよ」

妻も困った顔で言いました。

「町内会長さんに相談してみない?うちだけじゃないかもしれないし」

同じことで困っていた家がほかにもあった

町内会長さんは70代くらいの男性でした。事情を話すと、しばらく考えてから口を開きました。

「実は、ほかのお宅からも同じような話を聞いているんです。一度、みんなでお願いに行ってみましょうか」

週末の夕方、会長さんを先頭に、近所の3軒の人と私で前の家を訪ねました。

玄関に出てきた飼い主は、私たちの顔を見て少し戸惑った様子でした。

会長さんが穏やかに切り出しました。

「責めに来たわけじゃないんです。ただ、夜のほえ声で眠れない家が何軒かありまして。夜だけでも、窓を閉めてもらえませんか」

すると、斜め向かいの奥さんも続けました。

「うちも孫が泊まりに来たとき、夜中に起きてしまったことがあって…」

飼い主はしばらく黙ったあと、小さくうなずきました。

「窓を開けておいたほうが、犬も涼しいだろうと思っていたんです。そんなに響いていたとは思いませんでした。すみません」

久しぶりに朝まで眠れた日

その週から、前の家の窓は夜になると閉められるようになりました。

すぐに完全に静かになったわけではありません。それでも夜中に目を覚ますことは少しずつ減り、ひと月ほどたつころには、ほえ声はほとんど気にならなくなっていました。

ある朝、目を覚ますと、窓の外はもう明るくなっていました。

妻が笑って言いました。

「あなた、ゆうべ一度も起きなかったわね」

「ああ。ここに来て、初めて朝までぐっすり眠れた気がするよ」

庭に出ると、2匹を連れた飼い主が前の家から出てきました。男性は私に気づくと、軽く手を上げました。

私も会釈を返しました。足元では、2匹の犬がしっぽを振っていました。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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