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2026.10.11(Sun)

「前は全部くれたじゃない」毎週試供品を求める女性客。フリマサイトの出品を知った店長が変えた対応

「前は全部くれたじゃない」毎週試供品を求める女性客。フリマサイトの出品を知った店長が変えた対応

毎週のように試供品を求める女性客

私が働いていた化粧品売り場には、毎週のように試供品をもらいに来る40代くらいの女性客がいました。

「新しい化粧水の試供品、ある?美容液も欲しいんだけど」

女性はいつも、複数の商品をまとめて欲しがります。

「どの商品が気になっていますか? お肌のお悩みも伺えれば…」

「まだ決めてないから、いろいろ試したいの。急いでるから早くして」

本来、試供品は肌の状態や希望を確認したうえで、必要なものを渡すことになっています。

けれど、忙しい時間帯に何度も求められると、私も断りきれませんでした。

女性が商品を購入したことは一度もありません。

それでも、最初に渡してしまったため、次からは断りにくくなっていました。

私は試供品の数を把握するため、渡した日付と種類をノートに記録するようにしていました。

ある週には、化粧水や美容液など、合わせて5種類を渡したこともありました。

本部から届いたフリマサイトの知らせ

そんなある朝、本部から売り場に連絡が入りました。

化粧品の試供品がフリマサイトにまとめて出品されているため、配布方法に注意してほしいという内容でした。

添付されていた写真を見ると、見覚えのある試供品が5種類並んでいます。

「店長、これ……先週お渡ししたものと同じ組み合わせです」

私は驚いて、記録していたノートを見せました。

店長は写真とノートを見比べ、少し考えてから言いました。

「確かに同じだね。でも、これだけじゃ誰が出したかは分からないよ」

「そうですよね…」

「それより、毎週こんなに渡していたの?」

店長に尋ねられ、私はこれまでの経緯を説明しました。

「何度も頼まれて、つい…。すみません」

「困るのは分かるよ。でも、そこはきちんと断らないとね」

店長の言うとおりでした。

話し合った結果、今後は希望する商品や肌の状態を確認し、必要な試供品だけを渡すことになりました。

「前は全部くれたじゃない」と怒る女性客

翌週、例の女性客がまたカウンターへやって来ました。

「この前の試供品、またもらえる?5種類全部ね」

私は少し緊張しながら答えました。

「申し訳ありません。今はまとめてお渡ししていないんです。気になる商品を教えていただけますか?」

すると、女性は眉をひそめました。

「えっ、何それ。前は全部くれたじゃない」

「すみません。以前はお渡ししていたんですが…」

言葉に詰まっていると、近くにいた店長が声をかけました。

「以前のご案内が統一できておらず、申し訳ありません。今後は、お試しになりたい商品を伺ってからお渡しすることにしたんです」

女性は納得できない様子でした。

「でも、化粧水だって2千円もするのよ?買う前に試したいだけなのに」

「もちろん、試してから決めていただいて大丈夫ですよ。まずは気になっているものを一つ、お試しになりませんか?」

「一つだけ?それじゃ、ほかの商品は試せないじゃない」

「別の商品が気になるときは、またご相談ください。ただ、毎回まとめてお渡しすることはできないんです」

女性はしばらく考えていましたが、最後は小さくため息をつきました。

「……じゃあ、今日はいいわ」

そう言って、何も受け取らずに帰っていきました。

私はほっとした反面、最初からきちんと説明していれば、あんなやり取りにはならなかったかもしれないと思いました。

フリマサイトに出品したのが誰なのかは、結局分かりませんでした。

ただ、それ以来、私たちは試供品を渡す前に、何を試したいのか確認するようになりました。

誰かを疑うためではなく、本当に必要としている人に届けるために。

あのときの出来事は、私自身の接客を見直すきっかけにもなりました。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※化粧品の試供品の配布条件や数量、案内方法は、店舗やブランドによって異なります。また、化粧品は肌質や体調などによって合わない場合があります。使用中や使用後に赤み・かゆみ・刺激などの異常が現れた場合は、直ちに使用を中止し、症状が続く場合は皮膚科専門医などにご相談ください。試供品を使用する際も、製品の注意事項や使用方法を確認し、ご自身の肌の状態に十分注意してください。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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