「奥さんとうまくいってないって、聞いたわよ」行事を休んだだけの私に広がったうわさ。保護者会で別の母親が返した一言
行事を休んだだけなのに、広がったうわさ
妻と共働きのわが家には、小学2年生の娘がいます。
学校行事にはたいてい私が参加していて、保護者の中で父親は私ひとり、ということも珍しくありません。
送り迎えの際には、同じクラスのママ友と立ち話をすることもありました。
ところが、仕事が忙しくなり、学校行事を続けて欠席した時期がありました。
久しぶりに娘を迎えに行った日のことです。校門で、顔見知りのママ友が近づいてきました。
「この前の保護者会でね、あなたのおうちのこと、話題になってたよ」
「えっ、うちのことですか?」
何の話なのか尋ねても、ママ友は意味ありげに笑うだけ。そのまま行ってしまいました。
気になって別の母親に尋ねると、どうやら私が行事を休んだことから、ママ友が「家庭で何かあったんじゃないか」と周囲に話していたらしいのです。
仕事が忙しかっただけなのに、どうしてそんな話になるのか。正直、気分のいいものではありませんでした。
数日後、そのママ友にまた声をかけられました。
「奥さんとうまくいってないって、聞いたわよ」
「いや、そんな話、誰にもしていませんよ」
「もう、隠さなくてもいいのに」
そう言って笑いながら、私の腕を軽くたたいてきたのです。
妻とは今朝も、娘の連絡帳を見ながら笑い合ったばかりです。夫婦仲が悪いなんて、まったくの事実無根でした。
それでも、うわさがどこまで広がっているのか分かりません。娘が友だちから何か言われたらどうしよう。そんなことまで考えてしまい、その夜はほとんど眠れませんでした。
「みんなって、誰?」母親が聞き返した瞬間
次の保護者会が終わったあとのことです。
教室の後ろで、ママ友を含む母親4人が集まって話していました。
その中には、普段から思ったことをはっきり言う40代くらいの母親もいました。
私は少し離れたところで上着のボタンを留めていました。ママ友は私が近くにいることに気づいていないようでした。
すると、聞き覚えのある話が耳に入ってきたのです。
「ほら、あのおうち、奥さんとうまくいってないって」
またその話か、と胸がざわつきました。
ほかの2人の母親が顔を見合わせたとき、40代くらいの母親が口を開きました。
「それ、本人から聞いた話なの?」
「…みんな、そう言ってるし」
「みんなって、誰?私は、あなたからしか聞いたことないけど」
ママ友の表情が変わりました。
ほかの2人も黙ったまま、ママ友のほうを見ています。
少なくともこの母親は、ママ友本人からしか聞いていないと言うのです。
その場が静かになったところで、私も輪に近づきました。
「あの、私の家の話ですよね。妻とは仲よくやっていますよ。行事を休んだのは、仕事が忙しかったからです」
ママ友は驚いたように私を見ました。顔が赤くなり、何か言いかけたものの、言葉が出てこない様子でした。
そして、かばんを胸に抱えると、あいさつもせずに早足で教室を出ていきました。
さらに次の保護者会でも、ママ友はほかの母親たちの輪に加わろうとしていました。ただ、私が見た限りでは、以前のように話にうなずく人の姿はありませんでした。
誰が言い出したのか分からないうわさが、いつの間にか事実のように扱われてしまう。
その怖さと、きちんと確かめてくれた母親のありがたさを感じた出来事でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














