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2026.10.10(Sat)

「パンでも焼こうか」と言った翌朝、夫が朝6時から小麦粉を準備。台所で私が告げた事実

「パンでも焼こうか」と言った翌朝、夫が朝6時から小麦粉を準備。台所で私が告げた事実

「パンでも焼こうか」のひと言が招いた勘違い

2年前、夫と2人で暮らしていたころのことです。

仕事帰りに夕食の買い物を済ませ、台所で買ってきたものを片付けていると、夫が冷蔵庫を開けながら聞いてきました。

「卵もあるし、明日の朝は何食べる?」

「そうだね。じゃあ、パンでも焼こうか」

私は、値引きシールの貼られた食パンの袋を持ち上げながら答えました。

もちろん、トースターで焼くつもりです。

ところが夫は冷蔵庫のほうを向いていて、私が持っている食パンには気づかなかったようでした。

「ほんと?やった!俺も手伝うよ」

「え、手伝うって?」

「何でもいいよ。明日は早く起きるからさ」

パンをトーストするだけなのに、どうしてそんなに張り切っているんだろう。

少し不思議でしたが、夫があまりにうれしそうなので、私は笑いながら「じゃあ、お願いね」と返しました。

実は私は、月に1回パン教室に通っています。夫もそのことを知っていました。

まさか、そのせいで話が食い違っているとは、このときは思いもしなかったのです。

朝6時、エプロン姿の夫が待っていた

翌朝、台所から聞こえる物音で目が覚めました。

寝室の戸のすき間から明かりが漏れ、何かを混ぜるような音が聞こえてきます。

何をしているのだろうと思いながら、パジャマのまま台所へ向かうと、思わず足が止まりました。

夫が私のピンクのエプロンをつけて、作業台の前に立っていたのです。

目の前にはボウルと計量カップ。ボウルには小麦粉が入っていました。

「あ、おはよう!何時からこねるの?6時に起きたよ」

得意げな顔で振り向く夫。時計を見ると、まだ6時を少し過ぎたところでした。

「えっ…こねる?」

「うん。パン作るんでしょ? 粉、これで足りるかな?」

その瞬間、ようやくすべてがつながりました。

夫は、私がパン教室で習っているように、生地からパンを作るのだと思っていたのです。

私は冷蔵庫の横のかごから、前の晩にしまった食パンの袋を取り出しました。

そして、胸の前にそっと持ち上げます。

「あのね……昨日のパンって、これのことなんだけど」

「……え?」

「トースターで焼こうかなって……」

夫は私の手にある食パンと、目の前の小麦粉を交互に見つめました。

それから、自分がつけているピンクのエプロンに目を落とします。

「えっ、ちょっと待って。じゃあ俺、何のために6時に起きたの……?」

その言葉を聞いた瞬間、私はとうとう吹き出してしまいました。

夫もつられたように笑い出し、しばらく2人で笑いが止まりませんでした。

結局、夫はボウルを片付け、エプロンをつけたまま食パンを2枚トースターに入れてくれました。

あんなに張り切っていたのに、お願いすることになったのは、いつもの朝食の準備だけ。

申し訳ない気持ちもありましたが、私の言葉を信じて朝早くから準備してくれた夫の姿が、なんだか愛おしく感じられました。

それからしばらく、夕飯の相談をするたびに、夫はあの朝の話を持ち出しました。

私が「今日はご飯にしようか」と言うと、夫は決まって真顔で聞いてくるのです。

「……それは、お米から?」

そのたびに2人で笑ってしまう、今でも忘れられない朝の出来事です。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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