tend Editorial Team

2026.10.03(Sat)

「やっぱりお菓子はいらない、レジ打ち直して」3回目のやり直しで列を止めた男性。だが、店長が落ち着いて伝えたこと

「やっぱりお菓子はいらない、レジ打ち直して」3回目のやり直しで列を止めた男性。だが、店長が落ち着いて伝えたこと

1回では終わらなかった会計

残業を終えた帰り道、夕飯の弁当を買いにコンビニへ入りました。

夜も遅く、開いているレジは1台だけ。20代くらいの女性店員がひとりで会計をしていました。

先頭にはスーツ姿の40代くらいの男性がいて、私はそのうしろに並んでいました。

さらに私のうしろにも4人ほど客が続いています。

男性は一度支払いを済ませましたが、袋詰めの途中でペットボトルの飲み物をレジ台へ戻しました。

「これ、やっぱりいらない」

「かしこまりました。少々お待ちください」

店員はレシートを確認しながら、返金の処理を始めました。

ようやく終わったと思ったところで、男性は「ちょっと待って」と言い残し、売り場を一回りしてパンやお菓子、本などを抱えて戻ってきました。

店員がもう一度商品を読み取ると、男性は今度はパンを押し戻します。

「あ、パンはいいや。外して」

店員は黙って画面を操作し、内容を訂正しました。

ところが、その処理が終わった直後、男性はお菓子の袋にも手を伸ばします。

「やっぱりお菓子はいらない、レジ打ち直して」

元のレジに残ったのは男性だけ

自動ドアが開くたびに、うしろの列は長くなっていきました。

店員が慎重にレシートと画面を確認していると、男性がいら立った声を出しました。

「まだ終わらないの?」

「申し訳ありません。もう少々お待ちください」

「遅いな。早くしてよ」

男性はそう言ってレジ台を強くたたきました。

うしろでは腕時計を見る人や、小さく息をつく人もいます。私も弁当を抱えたまま、その場から動けませんでした。

すると、店の奥から40代くらいの男性の店長らしき人が出てきました。女性店員の手元とレシートを確認すると、隣のレジを開けます。

「お待ちのお客様、こちらへどうぞ」

並んでいた客が次々と隣のレジへ移り、私もそちらへ向かいました。

店長は会計を始める前に、男性へ落ち着いた声で伝えました。

「こちらは3回目のお取り消しですので、確認しながら進めます。お待ちのお客様は隣でお会計しますね」

列がすべて隣へ移ると、元のレジの前に残ったのは男性ひとりでした。

さっきまで急かしていた男性は何も言わなくなり、女性店員が処理を終えるのを黙って待っていました。

最後の取り消し処理が終わると、男性は袋をつかみ、うつむき気味に店を出ていきました。

店長は女性店員に小さな声で言いました。

「大丈夫。ちゃんと確認できてたよ」

店員はほっとしたように息を吐き、背すじを伸ばしました。そして次の客が来ると、いつものように「いらっしゃいませ」と声をかけていました。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.10.05(Mon)

「えー、かわいい!これ着る!」買い物に失敗したと思った母。数年後、娘を見て笑った理由
tend Editorial Team

NEW 2026.10.05(Mon)

「昨日のは、なんていう曲?」隣のお風呂の歌声を気にしていた私。だが、ママ友の一言で固まった理由
tend Editorial Team

NEW 2026.10.05(Mon)

「Mなら余裕だよ」とサイズ表を見なかった私。だが、届いたジャケットを長男が着て分かった勘違い
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.10.13(Mon)

ファーストサマーウイカ、嵐・松本潤からのある電話にドン引き!お礼かと思いきや…明かされた「ちゃんとしすぎ」な用件とは
tend Editorial Team

2026.07.28(Tue)

「「お前が悪いからな」」騒音を訴えた翌日から始まった床ドン。だが、日付入りの記録を突きつけた瞬間
tend Editorial Team

2026.05.20(Wed)

「昨日のカフェ、1つ後ろの席にいたよ」と無邪気に笑った相手と連絡を絶った日のことを今も思い出す
tend Editorial Team